量産型EQGがついに実車披露 メルセデス・ベンツ「G580 with EQテクノロジー」 航続距離470km以上のBEV
公開 : 2024.04.29 06:25
従来モデルを超えるオフロード性能
最も重視したのはオフロードの走破性だ。ローレンジのトランスミッションを搭載しており、適切な路面では最大100%の勾配追従性を発揮するとされる。
車軸間の最低地上高は250mm、アプローチアングル32度、デパーチャーアングル30.7度、ブレークオーバーアングル20.3度で、最大35度の側方勾配での走行が可能だ。
電気駆動ユニットが密閉されているため、最大渡河水深は従来モデルより100mm深い850mm(充電口の高さに制限を受けたもの)となっている。
さらに、オフロード走行を支援する3つの独自機能が用意されている。その場で最大2回の360度旋回が可能な「Gターン」、モーターの個別制御により旋回半径を最小化する「Gステアリング」、そして上り坂や下り坂で最大2km/hの低速走行が可能なオフロードクロール機能だ。
また、フロントカメラを使って前方の路面状況を車載スクリーンに映し出す「トランスペアレント・ボンネット(透明ボンネット)」機能もある。
メルセデス・ベンツによると、オフロード性能に関わる要素で内燃エンジン版に唯一劣るのは最低地上高で、わずかに低いという。
EV独自の機能も満載
プラットフォームはGクラスのラダーフレーム構造を改良したものだが、バッテリーは新設計のパックでフレームに取り付けられている。
EQSと共通化した116kWhのリチウムイオンバッテリーを採用し、充電速度は最大200kW、航続距離は473km(欧州WLTPサイクル)と謳われている。
バッテリーを損傷から守る特殊なアンダーガードは、オフロード走行時にスキッドプレートとしても機能する。G580の車両重量は3085kgと従来より約500kg重いが、この差を相殺できるほどの走行性能を備えているという。
EVのためエンジン音はないが、「Gロア」機能により車内で「エモーショナルなサウンド体験」を提供する。インテリアはエンジン車とほぼ同じだが、より充実した快適装備が用意されている。
G580 with EQテクノロジーの価格や導入時期についてはまだ明らかにされていない。
画像 「Gクラス」の名に偽りなし。破格のオフロード性能誇る最新モデル【メルセデス・ベンツG580 with EQテクノロジーを写真で見る】 全33枚