【メディアに来て欲しくない?】 海外メディアに冷たい北京モーターショーでも見どころ沢山(1)

公開 : 2024.04.30 07:05  更新 : 2024.04.30 15:00

【中国メーカー編 その2】

3.MG

上海汽車傘下の英国ブランド「MG(名爵)」も北京モーターショーに出展したが、お膝元開催の上海モーターショーと比較するとブースの規模や出展車両はやや小規模な印象だった。

会場でもっとも注目を浴びた車種はMG TF以来21年ぶりとなる新型2ドアオープン「サイバースター」で多様なカラーの出展車両を取り揃えるなど展示に凝っていた。

BYD OCEAN-M
BYD OCEAN-M    加藤博人

MGサイバースターは全長4535mmx全幅1913mmx全高1329mm、ホイールベース2960mmの純電動コンバーチブルとなり、両輪駆動の上位グレードでは最高出力400kW(536hp)/最大トルク73.93kg-mを誇る。

また、航続距離(CLTC)は後輪駆動のベースグレードで501km、後輪駆動の上位グレードで580km、そして両輪駆動で520kmとなる。価格は31.98~36.58万元(邦貨換算:約698.6~799.1万円)から販売されている。

4.リンク・アンド・コー Lynk & Co

ボルボロータスを傘下に収める「ジーリー(吉利)」の若者向け高級ブランド「リンク・アンド・コー(領克)」は毎回斬新なブースで来場者を楽しませてくれる。

今回も広々としたブースの中央に最新車両のPHEVセダン「07」を展示し、その裏に既存の車種を展示するスタイルをとっていた。スポーツセダン「03」の各バリエーションを機械式駐車場のように上下に配置するなど来場者を飽きさせない演出には感銘を受けるほどであった。

注目を集める「07」は2018に発表された「03」以来のセダンとなり、全長4827mm×全幅1900mm×全高1480mm、ホイールベース2843mmとより大型化したボディを持つ。エクステリアデザインにおけるCピラー(支柱)以後のデザインは圧巻。複雑で有機的な印象を与えるプレスラインが織りなすデザインが素晴らしく、セダンでありながら4ドアクーペにも見えるシルエットには目を奪われた。

なお「EM-P」とはPHEVのことでBHE15-BFZ型1.5L直列4気筒ターボエンジンと18.99kWhのリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載する。モーターはフロントに1基を配置するシングルモーターで、システム最大出力375hp/トルクは62.71kg-mを誇る仕様だ。EV走行距離はWLTC計測値で102kmとなる。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    加藤ヒロト

    Hiroto Kato

    山口県下関市生まれ、横浜在住。慶應義塾大学環境情報学部に在学するかたわら、各自動車メディアにて「中国車研究家」として中国の自動車事情について「クルマ好き」の視点で多様な記事を執筆する。また、自費出版で中国モーターショーのレポート本「中国自動車ガイドブック」シリーズも手掛けている。愛車は1998年型トヨタ カレンと1985年型トヨタ カリーナED。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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