ちょっとクセが強すぎかも? オラ07 試作車へ試乗 モデル3へ並ぶ航続距離 欧州で販売へ

公開 : 2024.05.11 19:05

従来より磨き込まれた印象 売れるかは疑問

AUTOCARでは、以前にファンキーキャットを試乗している。その時は、回生ブレーキの効きが強すぎ、ステアリングの洗練度が足りず、インフォテインメント・システムの完成度が低いと指摘している。実際の航続距離や、急速充電速度も充分ではなかった。

遅れて開発された07では、確かにそれらが改良されている。走らせてみると、従来より磨き込まれた印象を伴う。

オラ07(プロトタイプ)
オラ07(プロトタイプ)

ステアリングの反応は良くなり、パワーデリバリーは滑らか。ミシュラン・パイロットスポーツEVというタイヤも、良好なグリップ力を発揮していた。

とはいえ、回生ブレーキの強さは変わらず。運転支援システムは、過剰に反応するようだし、インフォテインメント・システムもアップデートが必要だろう。サスペンションは柔らかく、55km/h程度でもカーブでは大きなボディロールを伴う。

今回は、GWMのテストコースでの運転に限られたため、英国の一般道でどんな体験を生むのか判断は難しい。実環境での航続距離も、確認できていない。

07の完成度が、ファンキーキャット改め、03より高いことは間違いない。改善すべき部分はあっても、価格設定とインテリアや標準装備を踏まえると、他ブランドから乗り換えようと考える英国人は一定数いると思う。

ただし、個性の強いスタイリングが、それを踏みとどまらせる可能性は低くない。ショールームへ脚を向かわせ、実際に試乗してもらうための、大きなハードルとなりそうだ。

オラ07(プロトタイプ/欧州仕様)のスペック

英国価格:約3万5000ポンド(約672万円/予想)
全長:4871mm
全幅:1862mm
全高:1500mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:4.5秒
航続距離:569km
電費:−km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:2183kg
パワートレイン:ツインモーター
駆動用バッテリー:83kWh(実容量)
急速充電能力:−kW
最高出力:407ps(システム総合)
最大トルク:69.1kg-m(システム総合)
ギアボックス:1速リダクション(四輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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