【日本メディア初試乗】ガジェットギークのみなさんへ ついに登場、シャオミ初の乗用車「SU7」実力は?

公開 : 2024.04.30 11:45  更新 : 2024.05.01 12:25

目につく難点も モバイル端末のような驚異的な進化は可能か?

一方で少々難があると感じたのはブレーキ性能。時速120キロメートルから強めにブレーキングすると想定よりも効きが弱く、ズルズルと長めに止まってしまったのだ。

フロントのブレーキキャリパーはブレンボ製の4ポットを搭載するとのことだが、シャオミがライバルとするポルシェタイカンのターボSはフロントが10ポット、リアが4ポット。ブレーキローターもホイール内側をギリギリまで埋めている。SU7ももう少し大きいローターやキャリパーなどを搭載するなど、ブレーキ改良の余地はまだあるわけだ。

シャオミSU7
シャオミSU7    加藤博人

このシャオミSU7は中国での勢いが凄まじく、注文開始から24時間で8万9000台を受注したことで日本でも大きな話題となった。部品サプライヤーには月産1万台の供給体制に適応するよう依頼したと報道されており、同社は2024年の販売目標を10万台と定める。

シャオミSU7は、話題性と手が届きやすく抑えられた販売価格を兼ね備え、中国の若年層を中心に支持を集めそうな1台であった。

試乗車のスペック

価格:29.99万元(約647.3万円、オプションなし)
全長×全幅×全高:4997×1963×1440mm
車重:2205kg
0-100km/h加速:2.78秒
駆動方式:4WD
電気モーター:誘導非同期電動機(フロント)永久磁石同期電動機(リア)
システム最高出力:673ps
システム最大トルク:85.45kg-m
駆動用バッテリー:三元式リチウムイオン電池
総電力量:101kWh
タイヤサイズ:245/35R21(フロント)265/35R21(リア)

シャオミSU7
シャオミSU7    加藤博人

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    加藤ヒロト

    Hiroto Kato

    山口県下関市生まれ、横浜在住。慶應義塾大学環境情報学部に在学するかたわら、各自動車メディアにて「中国車研究家」として中国の自動車事情について「クルマ好き」の視点で多様な記事を執筆する。また、自費出版で中国モーターショーのレポート本「中国自動車ガイドブック」シリーズも手掛けている。愛車は1998年型トヨタ カレンと1985年型トヨタ カリーナED。
  • 編集

    香野早汰

    Hayata Kono

    1997年東京生まれ。母が仕事の往復で運転するクルマの助手席で幼少期のほとんどを過ごす。クルマ選びの決め手は速さや音よりも造形と乗り心地。それゆえ同世代の理解者に恵まれないのが悩み。2023年、クルマにまつわる仕事を探すも見つからず。思いもしない偶然が重なりAUTOCAR編集部に出会う。翌日に笹本編集長の面接。「明日から来なさい」「え!」。若さと積極性を武器に、日々勉強中。

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