クラシックベントレー31台による日本一周大冒険ツアー 「BENTLY RISING SUN RALLY 2024」その一端をレポート

公開 : 2024.05.04 11:05  更新 : 2024.05.08 09:31

世界中から集まったベントレー・オーナーが24日間をかけて愛車とともに日本を縦断するツアー「BENTLY RISING SUN RALLY 2024」が開催されました。その行程の一部、4月22-23の2日間にAUTOCAR JAPAN 笹本編集長が帯同、そのゴージャスなインバウンド・ツアーの一端をレポートします。

新旧ベントレー31台が日本を縦断

今年に入り、インバウンド客の数はついに最高新記録を樹立しそうな勢いだが、クルマの世界でも最もゴージャスで最もマニアックな日本一周ツアーが、世界7か国から集まったベントレー・オーナーにより開催された。

このツアーは英国に本部があるベントレー・ドライバーズ・クラブとオーストラリアの支部が企画したもので、日本での開催にあたっては、これまで数々のイベントを手掛けている岡田邦雄さんと株式会社MUSABIの増田恵美さんが運営をおこなっている。

信濃路をひた走る1929年ベントレー 4 1/2リッター。
信濃路をひた走る1929年ベントレー 4 1/2リッター。    前田惠介

参加車は31台を数え、なかでも最も特徴的なW.O.ベントレー時代のクルマがなんと18台も参加するという、オールドベントレー・マニアにとっては、空前絶後ともいうべき驚異的な台数が集まるツアーとなった。

ツアーは4月5日に福岡をスタートし、24日間をかけて日本を縦断する行程で、阿蘇、湯布院、広島、石見銀山、出雲、天の橋立、金沢、佐渡などを経て19日目の22日に日光に宿泊。翌23日の朝、長野の蓼科に向かう途中でワクイミュージアムに立ち寄る予定であった。

AUTOCAR JAPAN編集部は、このワクイミュージアムから、蓼科を経て富士スピードウェイまでの2日間、新車のベントレー・フライングスパーでツアーに帯同した。英国紳士たちの楽しくもハードなツアーの様子をお楽しみいただきたい。

4月23日 ワクイミュージアム

ベントレー、ロールス・ロイスのスペシャリストとして名高い、涌井清春さんが主宰するワクイミュージアムは埼玉県加須市に存在する。

加須市のワクイミュージアム。
加須市のワクイミュージアム。    前田惠介

数ある展示車の中でも1928年のル・マン24時間レースの優勝車「オールドマザーガン」や、戦後の傑作車で実に優雅なボディを持つ1955年Rタイプコンチネンタルの2台は白眉といえるものだが、これらと本日からツアーに加わる日本国内組6台のベントレーを並べて、ツアーメンバーを迎えた。

駐車場はベントレーで埋め尽くされた。
駐車場はベントレーで埋め尽くされた。    前田惠介

並べて感じる、100年変わらないベントレーの神髄

私たちはちょうど100年前の1924年に生産されたWO1924のナンバーを持つ3リッターと、新車のフライングスパーを並べて写真撮影させていただいた。このベントレーのオーナーは御年74歳のデビッド・ヒューグさん。香港から参加しており、このクルマを15年間所有しているという。撮影をしながら、100年の時を隔てれば形状は全く異なるが、走りに徹するというベントレーの神髄はまったく変わっていないと感じたのである。

最新のフライングスパーと並ぶ1924年3リッター。
最新のフライングスパーと並ぶ1924年3リッター。    前田惠介

記事に関わった人々

  • 執筆

    笹本健次

    Kenji Sasamoto

    1949年生まれ。趣味の出版社ネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長、2024年8月より総編集長を務める。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。
  • 撮影

    前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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