ベントレー・ベンテイガ 詳細データテスト 上質で広い 動力性能も操縦性もハイレベル 文句なく快適

公開 : 2024.05.04 20:25

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

ベンテイガEWBのように巨大な高級車の燃費は、クルマ選びの真面目な基準というより、興味の対象となりがちだ。ツーリングで9.1km/L、平均6.4km/Lという大食らいっぷりは予想の範疇で、カリナンと同程度だ。しかし、その結果が好ましいのはベントレーではなくロールス・ロイスのほうだろう。あちらはより重く、エンジンは4気筒多いのだから。

ベントレーが優位なのは価格設定だ。ミュリナー仕様のEWBでも、カリナンの標準仕様よりだいぶ安いうえに、多くの点で装備内容は上回っている。たとえばロールス・ロイスは、ベンチレーテッド付きマッサージチェアや後席プライバシーガラス、リアドアの自動クローズを標準装備していない。

この手のクルマは、えてして値落ちが大きい。それにしても、ベンテイガは競合モデルより落ち幅が大きい。
この手のクルマは、えてして値落ちが大きい。それにしても、ベンテイガは競合モデルより落ち幅が大きい。

ベンテイガの標準モデルに対し、EWBの値上がり分はおおむね1万6000ポンド(約312万円)で、変更内容を考えればリーズナブル。EWBのエントリーモデルは19万4500ポンド(約3793万円)で、ミュリナーは25万8630ポンド(約5043万円)と価格にだいぶ開きがあるが、通常モデルで選択すると高額なオプションの後席エアラインシートなど、装備はかなり拡充されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事