アウディRS3を初公開
公開 : 2014.12.15 22:50 更新 : 2017.06.01 02:11
タイヤ・サイズは前後ともに235/35 19インチ、組み合わされるホイールは標準で5スポーク・アロイだ。さらに追加資金を投じればマット・チタニウムかハイ・グロス・ブラックの19インチ・アロイを選ぶこともでき、こちらのサイズはフロントが255/30、リアは235/35となる。
オプションにてマグネティック・ライド・システムの装着ができ、これによってダンピングを制御することが可能。標準装備のアウディ・ドライブ・セレクト・システムから、ダンピングの他にもスロットル、ステアリングのキャラクターをコンフォート/オートマティック/ダイナミック/インディビジュアルから変更する。
インテリアは価格相応の高級素材が数多に用いられ、レザー・スポーツ・シート、レザーとアルカンターラのフラット-ボトム・マルチ-ファンクション・ステアリング、レザーとアルミのギア・レバー、インストルメント・グラフィック、ステンレス製ペダル、アルカンターラ・ドア・トリム・エレメントなどがその代表だ。
オプションにてRSバケット・シートも選択可能。サイドエアバッグが一体化される一方、シェルはカーボンファイバー製になることで標準のスポーツ・シートよりも7kg軽いのだそう。ニーパッドやエア・ベント、フロア・マット、シートベルトが赤色になるインテリア・デザイン・パッケージも選択可能だ。
ヨーロッパの他のメーカー同様、クワトロGmbHもニュルブルクリンクで車両テストを行っている。筆者が訪ねた際はシャシーと耐久性のテストをプロ・レーシングドライバーが行っている最中だった。
気になる乗り心地はダイナミック・モードに入れない限りは快適なもの。ただしダイナミック・モード時はレースカーさながらに引き締まっている。
今年の始めにフランシスカス・ ファン・ミール氏から責任者を交代したハインツ ・ホラーヴェガー氏は、ソファ・カーを好むため、快適性をきちんと確保した仕立てにしているのだそうだ。
スロットル操作による微調整ができるのは嬉しいポイントで、後輪が旋回姿勢にうつった時にはリアがジリジリと流れ始め、思わずにやりとしてしまう。またアンダーステアは強く抑えられている印象で、”これまでのTTやRS3は氷の上でしか滑らせられませんでしたが、今回のRS3ならばウエット路面でもドリフトさせられます” と、元DTMドライバーで現在はFIA GTシリーズで腕を鳴らすフランク・スティップラー氏が誇らしげに語ってくれた。
ESPはオール・オン、オール・オフとその中間の3モードが用意され、左足ブレーキングを好むドライバーのことを考慮して、制動時にはカット-インすることはない。
アンダーステアは常にわれわれを悩ませてきたが、今回のRS3はとても期待できそう。たった今からフル・テストが楽しみでならない。
(マット・プライヤー)