【日本企業初!営業利益が5兆円超え】 トヨタが別格ともいえる決算説明会を開催 投資を強化も

公開 : 2024.05.10 07:05

未来への投資

こうした好調のトヨタは、このタイミングで「未来に向けた投資」を強化する。金額は、2025年3月期だけで2兆円を超える。

内訳は、モビリティカンパニーへの変革に向けた投資が1.7兆円。そして、人への投資を3800億円とした。

トヨタが過去最大・営業利益5兆円超え
トヨタが過去最大・営業利益5兆円超え

前者は、電気自動車(BEV)や水素関連事業等、様々なパワートレインの最適化(マルチパスウェイ)を今後も強化すること。それに加えて、クルマとソフトウエアや人工知能(AI)を連携させるソフトウエア・デファインド・ヴィークル(SDV)に対応する。

後者では、仕入先や販売店の労務費の負担(3000億円)や、トヨタ従業員の社員寮などの整備など環境改善への投資だ。

今回の決算に合わせて、最高経営責任者(CEO) の佐藤恒治社長は「2025年3期 経営重点テーマ」を示した。

その中で、電気や水素などエネルギーとデータとの可動性を高めることや、カーボンニュートラルに向けてマルチパスウェイをさらに進めることを挙げた。その中では、合成燃料を活用した内燃機関の未来の姿をしっかりと追うことも含めた。

こうした未来への投資によってモビリティカンパニーへの転換を図る上で、トヨタが研究開発中の車載OS「arene(アリーン)」を中核とした、エンタメ、生活・サービス、インフラなどをつなぐ「戦略的パートナーショップ」を構築することも明らかにした。

トヨタの未来に大いに期待したい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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