【ダークな美学のブラック・バッジ】 ロールス・ロイス・カリナン・シリーズIIにも早速登場

公開 : 2024.05.14 17:45

革新的なインテリア

ロールス・ロイスのブラック・バッジ・モデルの持ち味は、高度な技術を駆使した先進的な素材にあると彼らは強調する。

ブラック・バッジ・カリナン・シリーズIIにも、このテーマは受け継がれており、高い評価を得る従来のブラック・バッジ・カリナンのテクニカル・カーボン仕上げは、シリーズIIにおいても採用されている。

ロールス・ロイス・カリナン・シリーズII・ブラック・バッジ
ロールス・ロイス・カリナン・シリーズII・ブラック・バッジ

織り目模様が強調されたカーボン・ファイバーの仕上げは、立体的な効果を生み出す幾何学的な形状の正確な反復パターンを作り出すために開発され、テクニカル・カーボンの各シートは、ラッカーを6度塗りした後に72時間かけて硬化され、23枚すべてに手作業で鏡面仕上げが施されており、この工程には21日間を要すと述べた。

個別のリア・シートを希望する場合は、インフィニティ・シンボルとして知られるブラック・バッジのモチーフを、リア・リクライニング・シートの区切りとなる、カリナン・シリーズシャンパン・クーラーを格納したテクニカル・カーボンの「ウォーターフォール」セクションに組み込むことが可能だ。

この繊細なアルミニウム製のピースは、6層の微妙な色調のラッカーを重ねた3層目と4層目の間に配され、テクニカル・カーボンの上にシンボルが浮かび上がるような錯覚を生み出すという。またラウンジ・シートの場合は、インフィニティ・シンボルは刺繍で描かれる。

シートには、ヘンリー・ロイス卿がかつて冬季を過ごしたヴォラ・ミモザに隣接する、コート・ダジュールの「地中海庭園」にある広大な竹林から着想を得た、竹から作られた新しいレーヨン生地、デュアリティ・ツイルをオーダーすることができる。

ツイルのテキスタイルには、アーティスティックな「デュアリティ」のグラフィックが刺繍されており、このデザインは、ブランドの創業者のイニシャルであるRの二重文字の抽象的な解釈をしたもので、セーリング・ヨットのロープが織り成すラインを想起させる、船舶の要素を反映しており、フレンチ・リヴィエラへのさりげないオマージュが込められているという。

インテリア全体に広がるデュアリティ・ツイルのテキスタイルには、最大220万のステッチと11マイルの糸を使った複雑な刺繍が施され、この極上の素材に大胆なビスポーク・カラーを施すとさらに印象が深まり、ブラック・バッジの卓越した新しい仕上げを一層引き立てる。

このカリナンの大胆な表現には、プレースド・パーフォレーション・シートも取り入れることも可能だ。シート・レザーには、0.8mmと1.2mmのパーフォレーションが最大10万7千個施されており、黄昏時にグッドウッドにあるホーム・オブ・ロールス・ロイスの上空に浮かぶ雲の形や影から着想を得た、抽象的なパターンが描れる。

ブラック・バッジのダークな雰囲気は、インテリアのメタル素材にも表現される。ダッシュボードとリア・キャビンの吹き出し口周辺は、物理蒸着法を用いて黒く着色され、これは、経年や繰り返しの使用による金属の変色や変質を抑える着色法だ。

ブラック・バッジ・モデルの革新的なデザイン原理は、カリナン・シリーズIIの比類のないクロック・キャビネットにも適用されており、このはめ込み式ケースには、アナログ式のタイムピースとライトで浮かび上がるスピリット・オブ・エクスタシー像が配された。

ステンレススチールのスピリット・オブ・エクスタシーはブラックに仕上げられ、ブラック・バッジ・カリナン・シリーズIIのボンネットに佇む姿を想起させる。クロック・キャビネットの隣には、カリナンの新しいイルミネーテッド・フェイシアが配置され、新しい縦長のシティスケープ・パターンを背景に、優美な光を放つインフィニティ・シンボルが表示されるという。

またブラック・バッジ・カリナン・シリーズIIでは、デジタルのビスポークも愉しむことができ、インストルメント・ダイヤルには、ビビッド・グレロー/ネオン・ナイツ/シアン・ファイア、そして万華鏡のようなシンセ・ウェーブの5種類の近未来的なカラーが用意された。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事