アストン マーティン・ヴィラージュ 6.3(1) V8エンジンは「グループCカー」 未来を背負ったクーペ
公開 : 2024.06.01 17:45
不足していた冷却能力とシャシー剛性
ヴィラージュ 6.3は、残りのパッケージングへ開発フェイズが進められた。J402 MNKのナンバーで登録され、「ミンキー」というニックネームも与えられた。
ABS付きのブレーキは、AMR1譲りとなるAPレーシング社製。ディスクの直径は14インチで、4ポッドキャリパーが挟んだ。285/45 R18というワイドなタイヤは、グッドイヤーが供給した。
解決すべき課題も多かった。そもそも、通常のヴィラージュでも冷却能力は不足気味。パワーアップしたことで、設計の古いシャシーには一層の剛性も必要になった。
見た目を差別化するため、空気抵抗を意識した専用ボディキットも用意。アストン マーティンの工場で、職人が手作業で成形した。特徴となったのが、拡大されたフロントやサイドのスカートだろう。
フロントフェンダーには、冷却用のエアアウトレットも開けられた。スカットル部分にも、熱を逃がすための穴が設けられた。
リアアクスルは、全力加速に耐えるよう強化。ラバーブッシュはボールジョイントへ置き換えられたが、まだ充分ではなかった。スーパーチャージャーを積んだ、後のアップデート版となるヴァンテージでは、4リンクのドディオン・アクスルへ変更されている。
ステアリングラックも補強。サスペンションのスプリングとダンパー、ジオメトリも見直された。トランスミッションは、6速マニュアルも試された。マフラーも、複数の仕様が検討されたという。
この続きは、アストン マーティン・ヴィラージュ 6.3(2)にて。
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