世界中で物議を醸した自動車デザイン 20選 今見ると「カッコいい」?
公開 : 2024.05.19 18:05
アルファ・ロメオ166
アルファ・ロメオの最上級セダンである166は、角張ったショルダーラインと比較的スリムなサイドウィンドウが特徴で、驚くほどスポーティなプロポーションを実現している。今では高級車として当たり前のこれらの特徴も、1996年の発売当初はそうではなかった。
2003年の改良で顔つきが変わったが、それでも一般大衆には受け入れられなかった。しかし、横から見た美しさと、ダーツのように鋭い運動性能には驚嘆させられる。
BMW i3
BMWはスポーティなクルマを作ることで有名だが、まったく異なる方向性で作られたのがi3だ。BMW初の量産型EVだが、覇気をまったく感じさせず、風変わりな印象を与えた。
ツートンカラーを採用したことで、フロントガラスがボンネットの中に伸びているように見える。サイドウィンドウは「ジグザグ」に配置され、後部座席に開放感を持たせている。まさに賭けと言えるデザインであったが、非常に先進的であるがゆえに、発売されたのが昨日のことのように新鮮だ。
日産デュアリス
日産は2000年代にSUV需要が高まると見て、コンパクトSUVのデュアリスを投入する。当時、SUVといえばオフロード性能が高いものがほとんどだったが、2006年発売のデュアリスは都市部での使用をメインに開発された。
日産の予想は見事に的中し、世間のムードにぴったりはまったデュアリスは新世代のクロスオーバー車の普及に拍車をかけた。日本国内では1代限りとなってしまったが、欧州ではキャシュカイという名で3世代にわたって販売されている。最新型はややアグレッシブなデザインだが、初代は温厚で落ち着いた雰囲気がある。
日産ジューク(初代)
超膨張したフェンダー、ボンネットとリアハッチから突き出た立体的なライトなど、2010年に登場した初代ジュークは保守的なスタイリングの常識を打ち破った。もし数年早く発売されていたら大失敗していた可能性が高いが、日産はこのデザインが世間に受け入れられるとわかっていたのだ。
後継の第2世代はよりスポーティでプレミアムな雰囲気になったが、初代ジュークはいまだにコンセプトカーのように見える。もしかしたら、いつまでもそう見えるのかもしれない。
ポルシェ911(996型)
1990年代、ポルシェは経営難に陥っており、生き残りをかけた先進的なモデルが必要不可欠だった。当時の流行は滑らかなデザインであり、そこで1997年の911(996型)では、それまでの911の特徴であった楕円形ヘッドライトから、フロントバンパーと滑らかに一体化した新しい形状のヘッドライトに変更した。
911ファンはこのヘッドライトを嫌い、すぐに手が加えられた。改良後のライトは996型の評判を救った。今でも力強い存在感と優雅さを兼ね備えている。