世界中で物議を醸した自動車デザイン 20選 今見ると「カッコいい」?
公開 : 2024.05.19 18:05
フォード・フォーカス(初代)
ファミリーカーとして人気を集めていたエスコートの廃止は、衝撃的なニュースだった。その後継となったフォーカスは、新しい「ニューエッジ」デザインを採用して20世紀末に登場した。複数のボディタイプが用意され、ハッチバック仕様はボディに彫刻されたフェンダーが画期的だった。
リアは最も先進的で、ピラーと一体化したライトが特徴だ。最近では個性的なデザインのクルマも見慣れているが、初代フォーカスは思わず二度見してしまうだろう。
メルセデス・ベンツAクラス(初代)
初代Aクラスは、試験走行中(メディアによるエルク・テスト)に前方の障害物を避けるためにハンドルを切った際に転倒し、悪い意味で一躍有名となった。メルセデス・ベンツは当初、これは大きな問題ではないと否定していたが、後にリコールを発表し、販売を一時停止した。
初代Aクラスは1台売れるたびに赤字を出していたと言われるが、今となっては愛さずにはいられない。軽快な横顔、個性的なサイドウィンドウ、そして親しみやすい表情は、混雑した街を今でも明るく照らしてくれる。第2世代以降はプレミアム感を高めたが、初代は遊び心にあふれた独特な魅力を持っている。
BMW 5シリーズ(E60型)
2000年代初頭、BMWのデザイン言語は大きな方向転換を迫られ、新型5シリーズは旧型とは似ても似つかないものとなった。多くの評論家は、E60は丸みを帯びすぎていて重く見えると評し、フロントライトが車体側面に伸びすぎていると嫌った。
しかしBMWは、すべての自動車が大型化しようとしている時流を正しく読み取った。より重厚感のある5シリーズを作ることで、時代に即した存在となったのだ。E60は今でもモダンな外観を保ち、特にリアライトは業界屈指である。
シトロエンDS5
シトロエンが独創的なクルマを作る企業であることは、今さら説明不要だろう。2011年に登場したDS5は、クーペであり、ハッチバックであり、ステーションワゴンでもあるという、特定のカテゴリーにきれいに収まらないクルマだった。しかし、低く構えたスタンスは現代に十分通用する。
DS5の特徴的なスタイリングは、目立ちたい人のためのものであった。フロントライトからサイドウインドウまで続くクロームメッキのパーツは、当時としては特に実験的なもので、発売から10年以上経った今でも新鮮である。
ミニ(MINI)
1994年にミニを完全掌握したBMWは、2001年に新世代ミニの第1弾を発表した。1950年代後半に誕生したアレクサンダー(アレック)・イシゴニス氏によるオリジナルモデルと大きく異なるその姿に、純粋なファンたちは不満を抱いた。まるで新型ミニが愛すべきオリジナルを飲み込んでしまったかのようだった。
しかし、時代は移り変わり、一般大衆の嗜好も変化していた。これまでよりも広く、安全性が高く、実用的な新型ミニは、瞬く間に大ヒットとなった。最近のミニはプレミアム志向を強めているように見えるが、2001年のモデルは今でも軽快で楽しそうだ。