スマート#3 詳細データテスト クラス水準以上の動力性能 優れた基本設計 物足りない細部の仕上げ

公開 : 2024.05.25 20:25  更新 : 2024.05.31 19:42

快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆

スマートが#3に用意するホイールは、グレードによって19インチか20インチ。テストしたプレミアムに装着されるのは19インチで、静粛性の点で弁解はできない。

実際、路面がよければ、乗り心地は少なくともライバルと競えるくらい穏やかで落ち着いたもの。しかし、鋭い入力を受けるとはっきり衝撃と音が出る。玉石や割れたアスファルトなどの荒れた道では、ステアリングコラムや助手席側のドアコンソールから高周波の振動音が聞こえる。

静粛性は改善の余地ありだが、それでもマイナス要素とするほど悪くはない。視認性は、ルーフ形状に起因する後方の死角が気になる。
静粛性は改善の余地ありだが、それでもマイナス要素とするほど悪くはない。視認性は、ルーフ形状に起因する後方の死角が気になる。    JACK HARRISON

湿っぽくてやや風の強い中で計測した車内騒音は、NVH対策をもっとすればよかったのに、と思わされるものだった。80km/hで66dBAという結果は、フォルクスワーゲンID3の64dBAやフィアット600eの63dBAに後れをとっている。それでも、出来が悪いというにはほど遠い。

小さな欠点を別にすれば。フロントシートは長距離乗ってもまずまず快適。視認性は、前方と側方は良好だが、肩越しはスロープのついたルーフによって、Cピラーあたりに死角が生まれている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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