「ゴージャス」と評したい乗り心地 新型 シトロエンC3へ試乗 市街地ではキビキビ!な1.0Lターボ

公開 : 2024.06.03 19:05

シトロエンの小さなクロスオーバー、C3が4代目へモデルチェンジ 角を丸めたボクシーなフォルムへ一新 市街地ではキビキビな1.0L 3気筒ターボ クラストップの快適性 英編集部が試乗

角を丸めたボクシーなフォルムへ一新

バッテリーEVへのシフトが進む一方で、内燃エンジンを積んだ小型ハッチバック/クロスオーバーの生存競争も激しくなっている。ルノー・クリオ(ルーテシア)からジープアベンジャーまで、次々に新世代が登場しているが、シトロエンのC3も一新された。

4代目となるC3は、電気モーターで走るe-C3と同じボディをまとい、新設計のスマートカー・アーキテクチャを基礎骨格とする。エントリーグレードでも装備は充実し、英国価格はハッチバックのルーテシアよりお手頃。実際に、スマートなチョイスといえそうだ。

シトロエンC3 ピュアテック100(欧州仕様)
シトロエンC3 ピュアテック100(欧州仕様)

スタイリングは大幅にリフレッシュされ、前後を飾るダブルシェブロンのエンブレムも新デザインに。角を丸めたボクシーなフォルムで、ボンネットはフラット。ルーフレールやアンダーガードが与えられ、クロスオーバー感が従来より増したと思う。

シトロエンらしい、強い主張はないかもしれない。シンプルで、コクは薄め。個人的にはもう少し特徴があってもいいと思うが、広く受け入れられやすいカタチではあるだろう。カッコいいことは確かだ。

ボディサイズは、縦方向に約100mm高くなったが、それ以外はほぼ同じ。全長は4015mm、全幅は1755mmとなる。製造コストを下げるため、構成される部品点数は30%も少なくなったという。

座り心地の良いシートが好きになる

インテリアも、基本的にはe-C3と同一。エアコン関係には、実際に押せるハードスイッチが用意されているのがうれしい。

ダッシュボード中央には、10.25インチのインフォテインメント用タッチモニター。カーナビやオーディオの他、アップル・カープレイとアンドロイド・オートにも対応する。

シトロエンC3 ピュアテック100(欧州仕様)
シトロエンC3 ピュアテック100(欧州仕様)

運転席正面の奥側には、スリムなメーター用モニターが埋め込まれている。スッキリ整ったデザインで、コスト効率が良さそうなのと同時に、ステアリングホイールに隠れることなくスピードなどを確認しやすい。

ステアリングホイールは小径で、底辺がフラットにカットされているが、狭い交差点でも回しやすかった。スポーク部分には、ショートカットボタンも配され便利だ。

後席側の空間は、大人でも充分。試乗車にはアドバンスドコンフォート・パッケージが組まれており、特別なフォームが仕込まれた、座り心地の良いシートが据えられていた。筆者は、すっかりこの車内が好きになってしまった。

荷室容量は310L。四角く荷物を載せやすそうな形状ながら、床面はかなり高めだ。リアシートの背もたれは、60:40の2分割で折り畳める。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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