なぜ平日限定? ジャパンモビリティショー2024 幕張メッセで10月開催へ チケット一般販売「検討中」

公開 : 2024.05.24 06:05

「共創」実現できるか

このように、ジャパンモビリティショー2024は前回とずいぶん性質の違うビジネス向けイベントとなっている。だが、単なる営業担当者同士の名刺交換の場ではないと筆者は見ている。

電動化やコネクティビティ、物流問題、国際情勢など自動車業界が直面する障壁と課題は文字通り山積みだ。一部報道では、日産自動車が下請法違反で公正取引委員会から勧告を受けたあとも不当な取引を続けたとされており、自工会の会見でもこの点について記者からの質問が相次いだ。

昨年のジャパンモビリティショー2023で公開されたホンダ・プレリュード・コンセプト
昨年のジャパンモビリティショー2023で公開されたホンダプレリュード・コンセプト

日産の内田誠CEO(自工会副会長)は報道内容について「調査と事実確認を進めている」とし、後日改めて日産個社として会見を開くと述べた。また、自工会は適正取引の推進プランについて今月中に改訂・公表するという。

自動車メーカーへの信頼が揺らぐ中、ジャパンモビリティショー2024では業界の枠を越えた「共創」の旗印のもと、ともに手を取り合うパートナーを募る。参加企業の目論見に差はあれど、ただならぬ緊張感に包まれたイベントとなるのではないだろうか。

一般人(筆者含む)からすると、ビジネスメインの今年は “蚊帳の外” という感があるかもしれない。昨年は筆者も東京ビッグサイトを歩き回り、未来のコンセプトカーや最新モデルに心を踊らせた。そして、到底1日では見て回れないほどの規模感に圧倒された。今年もその感動を味わえないのは少しさみしいが、本来は隔年で開催されるイベントだ。

自工会の片山会長が言うように、今年は「仕込み」の期間なのだ。ここで得た新しいアイデアや出会いは、2025年以降のジャパンモビリティショーできっと披露してくれるだろう。

イベント当日、取材の機会に恵まれたらぜひ現地の様子をレポートしたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事