【9500rpmで750ps】 最先端技術でレストアのシンガー911 コーンズが米シンガー社と日本での代理店契約

公開 : 2024.05.26 07:05

現行2タイプが上陸

発表会の会場に展示されたのは、現在オーダーが可能なターボ・スタディと、ダイナミクス&ライトウェイト・スタディ(DLW)ターボの2タイプ。

911ターボのDNAを現代的に進化させたのがターボ・スタディだ。911ターボにオマージュを捧げつつ、21世紀に相応しいパフォーマンスと洗練さを備える再構築モデル。ワイパーはセンターに配置される拘りを見せ、リアフェンダー前のプロテクター部分やバンパーの蛇腹部分もリデザインされているが、往年の雰囲気を見事に再現している。

発表の様子
発表の様子

オーナーからの要望に応え、DLSは2023年にターボ版に進化した。1970年代に耐久レースを席巻した934/5へのオマージュを込めたもので、大きく張り出したリアフェンダーが圧倒的な迫力を放つ。最高出力は750psを9500rpmで発揮する。希望によりハイダウンフォース仕様のカウルも用意。

気になる価格だが、ターボ・スタディは475台限定で基本価格は87.5万ドル(約1億3092万円)からで、まだオーダーが可能。DLWターボは99台限定で、日本発表時で残り数台だという。基本価格は270万ドル(約4億2331万円)から。納期はバックオーダーが多数あるのと、製作に時間が掛かるため、どちらも2年半から3年ほど必要。

日本でレストアを依頼する場合は、コーンズ・グループのサポートチームが窓口となる。今後シンガー車両の専門的なサービスやメンテナンスもコーンズ・グループが受け持つ。

日本総代理店となるコーンズ・モータースの林誠吾CEOは、「クルマは造れないが、コトを創る会社を目指します。オーダー時のクルマを創り上げてゆく過程や、走らせることで楽しい場を提供してゆきたい」と語った。

911に惚れ込んだエンスージァストにとって、シンガーが送り出す作品たちは究極の1台として気になる存在となるに違いない。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

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    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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