史上初3.6L「Tハイブリッド」で541馬力 ポルシェ新型911カレラGTS予約開始 デザイン、足回りも刷新

公開 : 2024.05.29 00:50

空気抵抗を大幅に低減

足回りとエアロダイナミクスにも改良が加えられている。911カレラGTSでは後輪操舵システムを標準装備とし、高速走行時の安定性向上と最小旋回半径の縮小を実現した。また、車体制御システムのポルシェ・ダイナミック・シャシー・コントロール(PDCC)をTハイブリッドと統合し、柔軟性と精度を高めた。

ホイールは19/20インチまたは20/21インチの計7種類のデザインが用意され、911カレラでは空気抵抗を減らすカーボンブレードが備わる。911カレラGTSでは、フロントに245/35 ZR 20タイヤを、リアに315/30 ZR 21タイヤを標準装備する。

ポルシェ911カレラGTS
ポルシェ911カレラGTS    ポルシェ

エクステリアは空力・冷却性能の改善に焦点を当てたデザインとなる。911カレラGTSのフロントエンドには、ラジエーター冷却用の縦型アクティブ・エアフラップとアンダーボディのアダプティブ・ディフューザーが装備され、必要に応じて連動し、空気の流れを最適化する。

オプションとして揚力を低減するエアロキットも用意されている。空気抵抗係数を表すCd値は従来の0.32から0.27に低減した。

新しいヘッドライトも特徴的だ。ターンシグナル(ウィンカー)とデイタイム・ランニング・ライトをマトリックスLEDヘッドライトに統合し、フロント周りをすっきりさせた。オプションとして、3万2000個のピクセルを備えたHDマトリックスLEDヘッドライトも選択可能だ。

リアでは「PORSCHE」ロゴをライトストリップと統合し、よりワイドな印象を与えている。リアバンパーはシンプルな形状となり、ナンバープレートの位置も高めに設定された。911カレラGTSにはスポーツエグゾーストが標準標準される。

プッシュ式スタートボタン採用

インテリアのデザインは大きく変わっていないが、ドライバーディスプレイはフルデジタル化し、タッチスクリーンにはハイブリッド専用の表示が追加された。また、911として初めてスタートボタンが採用され、ステアリングホイールの隣に配置されている。

コネクティビティ機能も強化され、アップル・カープレイとより深く協調するようになり、駐車中の動画ストリーミング・サービスもオプションで利用できるようになった。

ポルシェ911カレラGTS
ポルシェ911カレラGTS    ポルシェ

1963年の初代の登場以来、911はポルシェを象徴するスポーツカーとして世界中で認知されてきた。世界で最も有名なスポーツカーの1つと言っても過言ではない。シリーズ初の電動化はファンにどのように受け入れられるのか、また今後どのように発展していくのか、引き続き注目したい。

新型911カレラおよび911カレラGTSの希望小売価格(消費税込み)

911カレラ:1694万円
911カレラ・カブリオレ:1943万円
911カレラGTS:2254万円
911カレラGTSカブリオレ:2503万円
911カレラ4 GTS:2365万円
911タルガ4 GTS:2615万円
911カレラ4 GTSカブリオレ:2614万円

記事に関わった人々

  • 執筆

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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