【青山にレーシングカー出現】 アストン マーティン・ヴァンテージGT3 GTを戦う現役マシン

公開 : 2024.05.31 17:45

スーパーGTを戦うDステーション・レーシングのアストン マーティン・ヴァンテージGT3が、スーパーGT第3戦を前に、ザ・ハウス・オブ・アストン マーティン青山にて特別展示されました。

大きく進化した新型ヴァンテージGT3

ヴァンテージGT3は、FIA世界耐久選手権(WEC)、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、ファナテックGTワールドチャレンジ、スーパーGTなど世界のGTシリーズに参戦するために製作されたFIA GT3規格で開発されたレーシングマシンである。

今年の2月にロードカーの新型ヴァンテージと同時にGT3が発表された。アストン マーティン・レーシング(AMR)と、アストン マーティン・パフォーマンス・テクノロジーズ(AMPT)が初めてコラボレーションして製作されたモデルとなる。

アストン マーティン・ヴァンテージGT3が青山に出現
アストン マーティン・ヴァンテージGT3が青山に出現

先代のヴァンテージGT3/GTEは、2012年から2023年までの間に52回のクラス優勝と11回の世界選手権タイトル獲得という素晴らしい記録を残してきた。

新型ヴァンテージGT3の開発に際しては、旧モデルで課題となっていたハンドリング特性を改善。ダンパー特性を見直すことにより姿勢変化を抑え、プロ・アマどちらのドライバーにとってもコントロールし易いクルマを目指したという。

スタイリングは新型ヴァンテージを基に、大きなダウンフォースを発生させるためにエアロダイナミクスを規定内で突き詰めた、機能的なフォルムを実現している。

旧型との大きな変更点は、フロントフェンダー上にアウトレットが設けられ、ホイールアーチ内の気流を抜くことによるダウンフォースを増大させている点が特徴。

ボディパネルはカーボン製に置き換えられ大幅な軽量化を実現。クラムシェルタイプのフロントセクションは、簡単に交換できアクシデント時に瞬時に修復ができる。

フロントに搭載される4L V8DOHCツインターボ・ユニットは、基本スペックで543psを発揮。ここにXトラック製6速シーケンシャル・ギアボックスが組まれる。

青山で披露

日本でアストン マーティン・レーシングの公認チームとして日本国内戦のみならず、FIA世界耐久選手権(WEC)シリーズ、アジアン・ル・マン・シリーズ、GTワールドチャレンジ・アジア&ジャパンカップとワールドワイドを闘うのがDステーション・レーシングだ。

新型ヴァンテージGT3は、3月にDステーション・レーシングの許へデリバリーされ、スーパーGTシリーズの開幕戦となる岡山ラウンドから挑んでいる。

アストン マーティン・ヴァンテージGT3が青山に出現
アストン マーティン・ヴァンテージGT3が青山に出現

デビュー戦となった岡山ラウンドは想定外のエンジントラブルが発生し、第2戦ではタイヤトラブルに見舞われ、本来のパフォーマンスを発揮できないでいた。

今回は6月1~2日に鈴鹿サーキットで行われるスーパーGT第3戦を前に、ザ・ハウス・オブ・アストン マーティン青山で同チームの新型ヴァンテージGT3が特別展示された。サーキットでしか見ることのできない現役のマシンだけに、通行人からも注目を集めていた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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