フェラーリ製V8をお手頃価格で! マセラティ・グランスポーツ UK中古車ガイド お安いだけの「理由」アリ?
公開 : 2024.06.13 19:05
お手頃な価格で狙えるマセラティ・グランスポーツ フェラーリのV8エンジンへ400万円で乗れる? 珍しい2シーターのスパイダーも 安いだけの理由はある 英国編集部がご紹介
もくじ
ーフェラーリのV8エンジンへ400万円で乗れる
ーマセラティ・クーペの高性能仕様
ー珍しい2シーターのスパイダーも
ー新車時代のAUTOCARの評価は
ーオーナーの意見を聞いてみる
ー購入時に気をつけたいポイント
ー知っておくべきこと
ー英国ではいくら払うべき?
フェラーリのV8エンジンへ400万円で乗れる
筆者が今この記事をまとめている時点で、人気色のブルー・メディテラネオをまとった2007年式マセラティ・グランスポーツが、約2万ポンド(約400万円)で売りに出ている。販売店は英国では評判のいいディーラーで、走行距離は4万8000kmほどだ。
エンジンはフェラーリ由来の4.2L V型8気筒。インテリアは上質なレザーで仕立てられ、小さなリアシートも備わる。最高出力は400psで、0-100km/h加速は4.8秒と、今でも充分に速い。なんと魅力的に映るクルマなのだろう。
2006年のAUTOCARは、次のように評価している。「とても刺激的で速い。ステアリングは驚くほどクイックで、スポーツモードを選べばフラットにコーナリング。グリップ力は凄まじく、高回転域まで引っ張れば、信じられない加速を披露します」
「マラネロ由来のエンジンが心地よいサウンドを耳へ届け、上質なインテリアは肌触りが素晴らしい。交通量の少ないワインディングを駆け回るなら、これほど訴求力の高いモデルは、他に殆ど思い浮かびません」
もちろん、甘美な体験が安く手に入るのだから、危険な罠も存在する。維持費は間違いなく高い。信頼性は疑わしい。維持する上で欠かせないスペアパーツは、入手が難しくなっている。思わず手を伸ばしたくなるお値段には、相応の理由があるのだ。
マセラティ・クーペの高性能仕様
2004年に発売されたグランスポーツは、4200GTの後継モデルに当たる、マセラティ・クーペの高性能仕様として設定。10ps引き上げられた最高出力は、カンビオコルサと呼ばれる6速セミ・オートマティックを介して、後輪へ伝えられた。
僅かに車高が落とされた、スカイフックと呼ばれるアクティブ・サスペンションで姿勢を制御。エグゾーストも専用品で、スポーツ・モードでは聞き惚れるような美音を奏でた。
差別化のため、前後のバンパーとサイドスカート、リアスポイラーなどは新規にデザイン。フロントグリルはクロームメッキのメッシュ仕上げになり、19インチのトロフェオ・アルミホイールが足元を引き締めている。
アンダーボディには、気流を整えるパネルを装備。空力特性を改善させている。
インテリアは、センターコンソールがカーボンファイバー製に。豪華なスポーツシートが、ドライバーを優しく包んだ。
グランスポーツには複数の特別仕様が存在するが、特に有名なのは、2005年のFIA GT選手権でマセラティMC12が勝利したことを記念したMCビクトリー。2006年に発売されている。
最高出力は変わらないものの、ステアリングがさらにクイックになり、ダウンフォースは増加。カーボンファイバーが、より広範囲に用いられている。かなり希少ながら、英国では2007年式が5万7000ポンド(約1140万円)で売りに出ていた。
画像 フェラーリ製V8をお手頃価格で! マセラティ・グランスポーツ 先代シャマルと最新グラントゥーリズモ MC20とMC12も 全148枚