2023年 欧州でリコールの多かった自動車ブランド 20選 1車種で「9件」発生も
公開 : 2024.06.01 18:05
2023年に欧州市場でリコールの多かった20のブランドを取り上げる。必ずしもブランドの品質につながるものではないが、ユーザーとしてぜひ知っておきたいポイントである。
もくじ
ー欧州リコール発生件数 上位20ブランド
ー20:ジャガー - 2車種で5件
ー19: 日産 - 4車種で5件
ー18:ポルシェ - 4車種で5件
ー17:ボルボ - 10車種で5件
ー16:ジープ - 8車種で6件
ー15:アウディ - 13車種で6件
ー14:ヒョンデ - 7車種で7件
ー13:フィアット - 6車種で8件
ー12:ルノー - 6車種で9件
ー11:キア - 11車種で9件
ー10:ランドローバー - 5車種で11件
ー9:フォルクスワーゲン - 12車種で11件
ー8:DSオートモビル - 4車種で14件
ー7:フォード - 9車種で16件
ー6:トヨタ - 16車種で16件
ー5:シトロエン - 12車種で20件
ー4:オペル - 11車種で21件
ー3:BMW - 20車種で21件
ー2:プジョー - 13車種で27件
ー1:メルセデス・ベンツ:20車種で38件
欧州リコール発生件数 上位20ブランド
自動車には膨大な開発予算をかけられるにもかかわらず、何千人もの消費者の手に渡ってから欠陥が明らかになることも少なくない。今回は2023年に欧州でリコールの多かった20のブランドを紹介する。
欧州連合(EU)には「セーフティゲート(Safety Gate)」という機関があり、EU圏内で販売されるすべての商品について安全上のリスクを監視している。もちろん自動車も対象で、リコールに発展するとほとんどの場合、消費者ではなくメーカーの費用負担で対応が行われる。
本稿では欧州のリコール照合サイト「Car-Recalls.eu」のデータを参考にしている。リコールの少ないブランドから昇順で紹介していくが、当然ながら販売車種の多いブランドほど件数も多くなるので、その点を考慮してご覧いただきたい。リコールの件数が、車種やブランドの品質に必ずしも直結するものではないということだ。
また、リコールは広範囲に及ぶことがあるため、対象車種をすべて挙げているわけではない。そして、リコール制度自体も国や地域によって大きく異なるため、万国共通の普遍的なものではない。
20:ジャガー – 2車種で5件
EVのIペイス(写真)ではバッテリーの劣化により熱過負荷となり、出火の危険性があるなどの理由で3件のリコールが発生した。もう1台はFペイスで、パワートレイン・ソフトウェア・モジュールと冷却水ポンプに関するリコールがあった。
19: 日産 – 4車種で5件
アリア(写真)では駆動用モーターが故障してショートする可能性があり、ジュークではブレーキとアクセルを同時に踏むとハイブリッドシステムがリセットされ、エンストを引き起こす可能性があった。マイクラにはシートベルトのアンカーに関する問題があり、リーフにはクルーズコントロール解除後の意図しない加速に関する問題があった。
18:ポルシェ – 4車種で5件
パナメーラには後席シートベルト・ブラケットの誤装着とエアコンポンプの劣化の可能性で2件、911にはサイドエアバッグの誤展開に関する問題があった。パナメーラと同様、マカン(写真)にも後席シートベルト・ブラケットに関するリコールが発生。スーパーカーのカレラGTはシャシー部品の劣化問題でリコールとなった。
17:ボルボ – 10車種で5件
S60(2019~2023年)は、フロントエアバッグ、オイルライン、ブレーキ制御ソフトウェアに関する3件のリコールがあった。XC90(2015~2023年)、C40(2023年)、V60クロスカントリー(2018~2022年)、S90、V90、V90クロスカントリー、XC40、XC60(写真)にも同じブレーキの問題でリコールが発生した。また、XC90は後席シートベルトバックルとステアリング関連のリコールがあった。