少しうるさい?ロータリーエンジン マツダMX-30 R-EV 長期テスト(3) 不調で車両交換

公開 : 2024.06.15 09:45

クラスでは最も洗練されたインフォテインメント

一方で、MX-30 R-EVには褒められる部分も沢山ある。特に筆者が評価したいのは、インフォテインメント・システム。4万ポンド(約800万円)以下のモデルに実装されているものとしては、最も洗練されており、直感的に扱えると思う。

ダッシュボード上の7.0インチ・モニターは、表示も鮮明。カーナビは、センターコンソールのロータリーダイヤルを回せば、目的地を簡単に設定できる。うっかりルートを間違っても、すぐに代替ルートを提案してくれるのがうれしい。

マツダMX-30 R-EV 170PS エクスクルーシブライン(英国仕様)
マツダMX-30 R-EV 170PS エクスクルーシブライン(英国仕様)

荷室も、このクラスとしてはかなり広いだろう。大きなスーツケース1つに、小さなケース2つを、問題なく積むことができた。

MX-30 R-EVの総合的な印象は、間違いなくポジティブ。ロータリーエンジンが、期待に応えきれていないことを除いて。

積算8067km 再びの不調で車両交換

パワートレインの不具合でマツダ・ディーラーへ預け、修理を終えて帰ってきたばかりだったが、再び逆戻り。同じ警告がまた表示されてしまった。結果的に、車両交換が決まった。

やって来たのは、淡いグレーのMX-30 R-EV。今回は何事もないと良いのだけれど。

これまでの長期テスト車に代わって車載トラックでやって来た、マツダMX-30 R-EV
これまでの長期テスト車に代わって車載トラックでやって来た、マツダMX-30 R-EV

積算9650km 特定の速度域で振動するボディ

今のところ、例のパワージェネレーターの故障という表示は出ていない。しかし、別の問題が起きている。91km/hから94km/hの間の速度で走っている時に、車両全体へ強い振動が生じるのだ。

レンジエクステンダーの、ロータリーエンジンが始動する時に揺れるわけでもない様子。EVモードでも、同様にボディが震える。加速時も、減速時も。何が原因なのだろう。

マツダMX-30 R-EV 170PS(英国仕様)
マツダMX-30 R-EV 170PS(英国仕様)

テストデータ

気に入っているトコロ

インテリア:細部までこだわられた、美しいインテリアは居心地が良い。人間工学的にも考え抜かれている。

気に入らないトコロ

悩ましいパワートレイン:ロータリーエンジンは、少しうるさい時がある。信頼性も怪しい様子。

テスト車について

モデル名:マツダMX-30 R-EV 170PS エクスクルーシブライン(英国仕様)
新車価格:3万6650ポンド(約733万円)
テスト車の価格:3万8450ポンド(約769万円)

テストの記録

燃費:10.3km/L
故障:センサーの故障
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト マツダMX-30 R-EVの前後関係

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