クルマ好き必見、スウェーデン観光スポット「ワールド・オブ・ボルボ」 北欧随一の自動車博物館
公開 : 2024.06.08 18:05
北欧随一の体験型ミュージアム「ワールド・オブ・ボルボ」は、ボルボの歴史が詰まった自動車博物館だ。スウェーデンらしい建築物の中に数多くの展示車両とアトラクションがまとめられている。クルマ好きなら一度は訪れたい。
もくじ
ースウェーデンの新たな観光名所
ー北欧らしさ満点のアーキテクチャ
ー「見る」だけでない体験型施設
ーボルボOV4(1927~1929年)
ーボルボLV4(1928~1929年)
ーボルボPV36「カリオカ」(1935~1938年)
ーボルボL248(1939~1954年)
ーボルボ・ホワイトバス(1945年)
ーボルボ・ペンタ・アクアマチック(1959年~現在)
ーボルボPV445デュエット(1953~1960年)
ーボルボP1800 S(1961年~1972年)
ーボルボ・エクスペリメンタル・セーフティカー(1972年)
ーボルボ・エレクトリック・プロトタイプ(1976年)
ーボルボ850(1991~1996年)
ーボルボ・エンバイロメンタル・コンセプトカー(1992年)
ーボルボ760 GLE(1982~1990年)
スウェーデンの新たな観光名所
観光客を誘致するとき、独自の「ワールド」を持っていて損はない。英バーミンガムにはチョコレート工場のキャドバリーワールドがあり、米フロリダ州オーランドには有名なディズニーワールドがある。ワールドと名のつく観光スポットは世界各地に存在する。
これまでスウェーデンのヨーテボリには、素敵な歴史的建造物や博物館、北欧ならではの美しい景観、そして100年以上前のテーマパークもあった。しかし、ワールドはなかった。だが今、まったく新しい観光名所ができている。「ワールド・オブ・ボルボ」だ。
ヨーテボリは1927年以来ボルボの本拠地となっているが、本社は街の中心部から13kmほど離れたトルスランダにある。昨年末まではそこにボルボ・ミュージアムがあった。1999年に乗用車部門(ボルボ・カーズ)がフォードに売却されて以来、ボルボ・グループとは別の組織となっている。
現在、新設されたワールド・オブ・ボルボにて両社の主要モデルが厳選、展示されている。建設には膨大な費用が投じられたとも言われるが、単に歴史を振り返るだけではなく、将来の方向性を見据えた、進化し続けるアトラクションとして構想されている。
ここは「オムタンケ(Omtanke、思いやり)」を提供する出会いの場なのだ。
北欧らしさ満点のアーキテクチャ
「ボルボはヨーテボリにありますが、これまで博物館は別の場所にありました」と、ワールド・オブ・ボルボの責任者であるマグヌス・ヴラーメ氏は言う。
「ボルボというブランドをより多くの人々に知ってもらうため、今回初めて街の中心部に移転しました。その目的は、ブランドが実際にどこへ向かっているのかを味わい、感じ、体験してもらうことです」
ボルボの過去、現在、未来に触れる前に、新しい博物館を少し紹介しよう。建物はヘニング・ラーセン・アーキテクツ社による設計で、広々とした円形のオープンスペースとなっている。スカンジナビア風のコンクリートの床から3本の大木のような支柱が立ち上がり、広大な天蓋を形成している。
エントランスフロアの大きな吹き抜けと5つの展示フロア全体に、大きな窓からさんさんと光が差し込む。すべてが徹底してモダンで、とてもスウェーデン的だ。
ワールド・オブ・ボルボの建物には無料で入ることができ、イベントスペース、1000人以上を収容可能な展示センター、レストランを利用できる。
「歩き回る自由は、スウェーデンの文化にとって本当に重要なものです。わたし達は、ここを活気あるデスティネーション(旅の目的地)にしたいと考えています。パリのエッフェル塔のようにとは言いませんが、ヨーテボリに来たらぜひ訪れていただきたい場所です」