BMW 216d アクティブ・ツアラー
公開 : 2014.12.24 23:40 更新 : 2021.01.30 21:17
■どんな感じ?
キャビンの作り込みは、マテリアル、組付け精度ともにトップ・レベル。エルゴノミクスの類にもまったくもって不満はなく、なかでもiDrive用のロータリー・ノブの使い心地はとてもいい。
ドライビング・ポジションは1シリーズよりも高く、どちらかというとX1に近い位置にあるけれど、ルーフが高くなっているおかげで5座席ともに乗り降りしやすい。
後列の真ん中の座席は他の4座よりも幅が狭く、足はセンター・トンネルを跨ぐように降ろさなければならないため、4人家族の使用がちょうど良いといった具合だ。
全方向にアジャストできるステアリングのおかげで最適なポジションを見出すのに時間はかからず、マニュアル・ギアレバーの位置もしっくりとくる。
3気筒ディーゼルが発するノイズの侵入は心配無用。防音に抜かりはなく、どの回転域でも目立つ振動に悩まされることはない。アイドル時の音、感覚ともに非常に洗練されている。
しかし1800rpm以下に生じるターボ・ラグには要注意。長いギア・レシオも相まって、低速域で感じるストレスは無視できない。26.3km/ℓと99g/kmを成し遂げるための手段とはいえ、特にエコ・プロ・モードにおけるエンジン・レスポンスの改善は急務である。
また個別設定モードはこのモデルには(残念ながら)搭載されず、エコ・プロの他にはコンフォートとスポーツの2種類のみとなる。仮に本気で燃料を節約したいならば、コンフォートあるいはスポーツ・モードに固定することを薦める。一見矛盾しているように感じるかもしれないけれど、エコ・プロではペダル・レスポンスが曖昧すぎて繊細な調整ができないから、苦渋の選択である。