マイチェンで「歴代最強」 フォルクスワーゲン・ゴルフ R 試作車へ試乗 最高水準の魅力に揺るぎナシ!
公開 : 2024.06.15 19:05
フェイスリフト後の8代目ゴルフでも「R」は継続 小改良でEA888型は332psを獲得 ヘッドライトはスリムに 容易に圧巻の走りを披露 エンジンとシャシーが調和 英編集部が試作車へ試乗
もくじ
ー小改良で332psを獲得 ヘッドライトはスリムに
ー19in鍛造ホイールにアクラポビッチ・マフラー
ー容易に圧巻の走りを披露 エンジンとシャシーが調和
ー最高水準の魅力に揺るぎはない
ーフォルクスワーゲン・ゴルフ R(プロトタイプ/欧州仕様)のスペック
小改良で332psを獲得 ヘッドライトはスリムに
フォルクスワーゲンの高性能部門は、「R」の能力向上へ苦労しているに違いない。7代目ゴルフ Rは、のっけから極めて完成度が高かった。その後のフェイスリフト版や、最新版の開発が簡単ではなかったことは、充分に想像できる。
かくして8代目ゴルフ Rも登場から数年が経過し、中期のアップデートが加えられることとなった。とはいえ、基本的なレシピは従来どおりだ。
2.0L直列4気筒ターボの最高出力は僅かに上昇し、332psを獲得。42.7kg-mの最大トルクに変わりはないが、歴代のゴルフで最もパワフルになる。ドライブモードもアップデート。新しいアルミホイールと、チタン製エグゾーストシステムなども与えられる。
パフォーマンス・パッケージを選ぶと、268km/hまでスピードリミッターが引き上げられる。ラップタイムを正確に測るため、GPS機能も追加される。
スタイリングにも手が加えられるが、その詳細は正式発表を待つしかない。筆者も、写真の通り偽装された姿しか見ることができなかった。
スリムなヘッドライトなど、2024年4月に発表された8代目ゴルフの後期型と、全体的な特徴は一致する。フロントバンパーはRの専用デザインで、エアブレードと呼ばれる空力アイテムが備わる。
テールライトは一新され、光が立体的に見えるように。ロック時などに特定のパターンで点灯する、ウェルカム・シグネチャーは3種類から選択できるとのこと。
19in鍛造ホイールにアクラポビッチ・マフラー
試乗車が履いていたホイールは、19インチのヴァルメナウという鍛造品。フォルクスワーゲン R部門の拠点がある地名へちなんでいる。1本8kgと軽量で、鋳造品と比較して大幅にバネ下の重量を削ることができる。
スポークが細く、リムは薄い。ブレーキへ積極的に空気を取り入れ、冷却の面でも効果を発揮するという。
ゴルフ Rの音響体験を高めるエグゾーストシステムは、アクラポビッチ社製。軽いだけでなく、ブレーキペダルを踏まず1.5秒以上スタートボタンを押してエンジンを始動させると、2500rpmまで吹き上がって目覚めるギミック付き。ご近所への配慮は忘れずに。
もっとも、アウディRS3やメルセデスAMG A45 Sへ並ぶ、聴覚的なドラマ性を獲得したわけではない。怒鳴るような低音は強化されているものの、自己主張は控えめな、高速ホットハッチであることに変わりはない。
エンジンの人工音を車内で楽しみたい向きを想定し、サウンドアクチュエーターが装備されている。ドライで聴き応えはある。必要なければ、ドライブモードの設定でオフにすることも可能だ。
そうそう、新しいドライブモードにはエコモードも追加された。アクセルレスポンスが穏やかになり、7速デュアルクラッチAT(DSG)のシフトアップが早めになり、燃費を改善させられる。