ジープ・レネゲード、2027年までにBEV発売へ 安価なLFP電池採用で「約390万円」目指す

公開 : 2024.06.19 06:05

ジープは小型SUV「レネゲード」の第2世代をまもなく発表する予定で、BEV仕様も2027年までに投入する。安価なLFPバッテリーでコストを抑える方針。

まもなく第2世代モデル登場

ジープは、2027年までに小型SUV「レネゲード」の新しいバッテリーEV(BEV)をグローバルで発売する。コストを可能な限り抑え、2万5000ドル(約390万円)を目標価格としている。

ジープの親会社ステランティスのカルロス・タバレスCEOは会見で、低価格帯を実現するには「リン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーを使わなければならない」と語った。

現行型ジープ・レネゲードにはPHEV「4xe」が用意されている。
現行型ジープ・レネゲードにはPHEV「4xe」が用意されている。

第2世代となる新型レネゲードについては「まもなく」登場するという。BEVやハイブリッドが順次導入される見込みだ。

詳細は未公表だが、新型レネゲードはスマートカー・プラットフォームをベースに開発されると予想されている。これまでSTLAスモール・プラットフォームの採用が示唆されていたが、コスト削減のためにシトロエンC3フィアット・グランデ・パンダと共通のスマートカーを採用する可能性が高い。

ジープ最小のアベンジャーでは比較的高価なニッケル・マンガン・コバルト(NMC)バッテリーを使用しているが、新型レネゲードではシトロエンe-C3と同じLFPを使用する。

タバレスCEOは新型レネゲードのプラットフォームについて明言を避けたが、ステランティスの「多くのモデル」でスマートカー・プラットフォームを使用すると述べた。

「スマートカー・プラットフォームは世界中で調達できるシンプルなソリューションで、欧米で見られる他のプラットフォームよりもはるかにコスト競争力があります」

ジープのブランドCEOであるアントニオ・フィローザ氏は、新型レネゲードは2027年までに世界中で販売される6車種の新型EVのうちの1つだと述べた。

ジープは2027年までにグローバル販売台数を150万台に増やす計画で(2023年は100万台)、年間30万台から50万台以上を低コスト国で生産する。

現行型レネゲードはイタリアで生産されているが、アベンジャーに注目が集まっていることから販売は低迷気味だ。一部の欧州メディアは、新型レネゲードはイタリア以外で生産されると報じている。アベンジャーはアルファ・ロメオ・ジュニアやフィアット600eとともにポーランドで生産されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ニック・ギブス

    Nick Gibbs

    英国編集部ビジネス担当記者
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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