2024年版 ガソリンが世界一高い国/安い国 20選 なぜ違いがあるのか背景も紹介

公開 : 2024.06.23 18:05

リヒテンシュタイン:2.186ドル(約344円)

リヒテンシュタインよりも燃料代が高い国はあるが、それでもかなり財布に響く。国内の石油埋蔵量がないため、すべて輸入しなければならない。しかも陸路で運ばれてくるため、コストがかさむのも無理はない。

政府はまた、燃料から多くの税金を徴収している。

リヒテンシュタイン:2.186ドル(約344円)
リヒテンシュタイン:2.186ドル(約344円)

デンマーク:2.196ドル(約346円)

デンマーク政府は以前から、燃料に高い関税をかけて自動車の利用を抑制することで、結果的に二酸化炭素(CO2)排出量を減らすというスタンスをとってきた。この政策は一定の効果を上げており、新車購入台数や1世帯当たりの自動車保有台数は着実に減少している。

政策の一環として、デンマークでは燃料に25%の付加価値税が課されている。また、ディーゼルエンジン車を減らすため、2025年から軽油に追加課税する計画もある。

デンマーク:2.196ドル(約346円)
デンマーク:2.196ドル(約346円)

オランダ:2.282ドル(約359円)

オランダでは新型コロナウイルスの感染拡大以降、燃料税が引き下げられた。ドライバーは少し安堵したことだろう。しかし現在、2025年までに燃料税を倍増させる計画がある。

燃料代の安いベルギーやドイツでガソリンを入れる人が多いため、特に国境付近の給油所は深刻な問題に直面している。オランダ政府は二酸化炭素排出量の目標達成のため、燃料に懲罰的な税金を課すことで消費者にEVへの切り替えを促そうとしている。

オランダ:2.282ドル(約359円)
オランダ:2.282ドル(約359円)

アイスランド:2.295ドル(約361円)

アイスランド国内の電力はすべて、水力発電と地熱発電を中心とする、完全に二酸化炭素を排出しない方法で自給している。しかし、石油はまったく生産していないため、自動車用のガソリンをすべて輸入しなければならない。

そのコストが価格に反映されている形だが、かなりの額の税金も上乗せされている。燃料税、道路税、物品税、付加価値税が含まれる。アイスランドの燃料代は首都レイキャビクと地方で大きく異なり、僻地では最大10%高くなる。

アイスランド:2.295ドル(約361円)
アイスランド:2.295ドル(約361円)

モナコ:2.317ドル(約365円)

モナコではほとんどのものが高価で、燃料も例外ではない。F1グランプリの歴史や有名レーシングドライバーが多く住んでいることを考えると、地元の人々にとっては皮肉な話だ。モナコの燃料価格が高いのは、大半が陸路で運ばれてくるためだ。

その上、モナコは不動産価格が高く、給油所はいわば一等地に建っていることになる。モナコとフランスは関税同盟を結んでいるため、モナコの燃料価格はフランスの価格と連動している。

モナコ:2.317ドル(約365円)
モナコ:2.317ドル(約365円)

記事に関わった人々

  • 執筆

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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