クルマの「怒り顔」 20選 意外と好印象? 不機嫌そうに見えるデザイン

公開 : 2024.06.30 18:05

ゴードン・キーブルGT

ゴードン・キーブルは、ジョン・ゴードン氏とジム・キーブル氏によって1960年代に設立された短命の英国自動車メーカー。世界的に有名なイタリア人デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ氏が、同社唯一の市販モデルであるGTのボディスタイルを担当した。ジウジアーロ氏は、シボレー製5.4L V8エンジンを搭載したGTにふさわしい上品なボディを与えた。

ゴードン・キーブルは、フェラーリアストン マーティンを打ち負かそうとした結果、資金を溶かしてしまい、わずか100台のGTを生産しただけで1967年に会社を畳むことになった。ゴードン・キーブルはまた、ロゴに「亀」をあしらった世界で唯一のブランドでもある。

ゴードン・キーブルGT
ゴードン・キーブルGT

プリムス・フューリー(1961年)

今はなきプリムスは、フォードやシボレーに対抗する入門車ブランドとして1928年にクライスラーによって設立された。プリムスはその歴史の中で、バラクーダ、チャンプ、フューリーなどの素晴らしいネーミングのモデルを生産してきた。フューリーは1950年代半ばから80年代後半まで生産されたが、1961年型がその名に最もふさわしいことは間違いない。

ウィングがフロントエンドを取り囲むように曲がり、勢いよくライトに突き刺さる様子は、何か恐ろしいものを感じる。贅沢に使われたクロームパーツと相まって、実に忘れがたい表情を作り出している。

プリムス・フューリー(1961年)
プリムス・フューリー(1961年)

カールマン・キング

道路を走っているとき、バックミラーにこのクルマが映るのを想像してみてほしい。カールマン・キングの価格は約3億円だが、「装甲」などを追加するともっと高くなる。中国のIATという企業が作り出したSUVのステゴサウルスだ。

6.8LのV10エンジンが搭載されているが、車両重量は5.9トン(一般的なSUVの2~3倍)という気の遠くなるようなもので、150km/h以上は出せない。しかし、急ぐために作られたクルマではない。世界一怒っているように見えるクルマは、カールマン・キングで間違いないだろう。

カールマン・キング
カールマン・キング

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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