マクラーレンの描くスーパーカーの未来
公開 : 2012.07.19 14:57 更新 : 2017.06.01 01:00
昨年、マクラーレンは、王立美術大学の自動車デザイン・コースの学生に未来のマクラーレンのスーパーカーのデザインをさせるコンペティションを開催した。オートピュア・コンペティションと名付けられたこのコンペは、マクラーレンのチーフ・デザイナーであるフランク・スティーブンソンによって監督されたものだ。
出された課題は「将来の社会的な環境傾向を加味した上で、最小限のスーパーカーを想像する」というものだった。そして、最終的に残った5つの案は、マクラーレン・テクノロジー・センターで3Dモデルとなった。
優勝したのは、ティーラヴィット・ハンハルタイヴァンという学生のMP4-Sだ。それは都市でもサーキットでも使えるシングル・シーターで、カーボンファイバーによってボディが構成されたものだ。ダッシュボードはなく、その代わりにヘッドアップ・ディスプレイが用意される。
もうひとりの決勝進出者は、マリアンヌ・エレンミーによるマクラーレン・ジェットセットだった。彼女のデザインは、空気力学的な効率を追求したモデルだ。シャシーやボディはカーボンファイバー製で、電気モーターによるシングル・シーターだ。50,000ポンド(620万円)で販売されることを想定したという。
エレンミーは、大部分の学生と異なり、既に自動車のデザイナーとして働いた実績がある。2001年にバルセロナのフオーレ・デザインに入り、三菱バジェロEvoコンセプトを造り上げた1人である。その後、彼女はフォルクスワーゲンに移籍し、Upシティカーの最終案に残った4つのモデルのうちの1つを造り上げた。