大型SUVの概念をひっくり返す! ベントレー・ベンテイガ UK中古車ガイド 維持費を背負う価値アリ

公開 : 2024.07.09 19:05

新車時代のAUTOCARの評価は

V8ディーゼルターボを搭載したベントレーベンテイガは、動力性能を一層高めつつ、燃費や使い勝手を改善。高級SUVとしての洗練性はそのままに、所有体験が強化されている。満点を与えるべき完成度だ。(2017年4月13日)

ベントレー・ベンテイガ(2016年〜/フェイスリフト前/英国仕様)
ベントレー・ベンテイガ(2016年〜/フェイスリフト前/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

ゴードン・グレイ氏

「ベントレーを初めて購入したのは、25年ほど前。現在は3台を所有しています。自分が購入したクルマは、いずれも故障はありませんでした」

ベントレー・ベンテイガ(2016年〜/フェイスリフト前/英国仕様)
ベントレー・ベンテイガ(2016年〜/フェイスリフト前/英国仕様)

「2018年式のベンテイガW12を買ってからは2年半。今の走行距離は7万2000kmくらいです。ボートの牽引にも活躍してくれています。平均燃費は6.7km/Lくらいですね」

「前オーナーはベントレーの正規ディーラーで診てもらっていましたが、わたしは独立系の専門ガレージへ整備をお願いしています。6万4000kmの時に頼んだメンテナンス費用は、700ポンド(約14万円)で済みましたよ」

購入時に気をつけたいポイント

整備プラン

英国仕様の場合、2017年式まで初期の2年間メンテナンスプランが適用された。月額135ポンド(約3万円)と部品代で、サービスが受けられた。

正規ディーラーによる整備記録は価値がある。中古車の購入後も、ベントレーを得意とする経験を積んだガレージへメンテナンスは頼みたい。軽微な点検・整備なら、英国では750ポンド(約15万円)前後で受けられるはず。

エンジン

ベントレー・ベンテイガ(2016年〜/フェイスリフト前/英国仕様)
ベントレー・ベンテイガ(2016年〜/フェイスリフト前/英国仕様)

W12エンジンは、カムシャフトに不具合が起きる可能性はあるが、珍しい。オイルやラジエタークーラントの漏れ、バキュームホースの劣化具合を確かめる。ディーゼルターボの場合、アドブルー・ポンプの故障が報告されている。

トランスミッションとステアリング、サスペンション

8速ATが正常に機能するか、ドライブモードを変えて確かめる。サスペンションは、エアスプリングの状態を確認する。

英国では、ディーゼルターボのベンテイガで、パワーステアリングに関わるリコールが2016年に出ている。

タイヤとホイール、ブレーキ

タイヤとホイールは、最大23インチ。このサイズになると、かなりお高い。それぞれの摩耗具合を確かめたい。

ボディ

SUVだから、念のため下回りの擦り傷や、ヒッチメンバー付近の凹みがないか観察したい。英国では、2016年に内部ボディジョイントや固定金具に関するリコールが出されている。

インテリア

内装の状態に加えて、前後のパワーシートなど、すべての機能を確かめる。カーナビやバックカメラが正常かも忘れずに。稀に反応が遅いことがある。

3列目のシートベルトバックルと、シート自体、メーターパネルに関するリコールが、英国では出されている。対策済みかディーラーで調べられる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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