333馬力の4気筒ターボ VW最強ハッチバック「ゴルフR」改良 12.9インチ・スクリーン標準装備

公開 : 2024.06.26 18:05

フォルクスワーゲンが改良新型「ゴルフR」を欧州で発表した。2.0L 4気筒ターボの出力を333psへと高め、0-100km/h加速は4.6秒に短縮。新たに「ブラック・エディション」も設定された。

ゴルフ最強モデル 欧州では約900万円から

人気ハッチバック、ゴルフの高性能モデル「R」がマイナーチェンジを受けた。パワートレイン強化、デザイン変更、装備の充実化が図られている。

フォルクスワーゲンは6月26日、ゴルフRの改良新型を欧州で発表した。2.0L 4気筒ターボエンジン「EA888 Evo4」は最高出力320psから333psにパワーアップし、最大トルクは42.8kg-mを発生。これにより0-100km/h加速タイムは0.1秒短縮され4.6秒となった。

改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフR ブラック・エディション装着車
改良新型フォルクスワーゲン・ゴルフR ブラック・エディション装着車    フォルクスワーゲン

パワーアップに加えて、エンジンのレスポンスは従来よりもシャープになったという。制御ソフトウェアにも手が加えられており、コンフォートモードでは変速のタイミングを100rpm遅らせた。また、エグゾースト・システムも改良し、2500rpmあたりから心地よい排気音を発生するという。

駆動方式は従来通り四輪駆動で、トランスミッションは7速DSGを採用。今のところマニュアル・トランスミッションの設定は確認されていない。

インテリアも大きく変わり、ほぼ全面的にデジタル化された。12.9インチのインフォテインメント・タッチスクリーンが標準装備され、上下にショートカットバーが備わる。

その下には、タッチセンサー式のスライダー(エアコン調整用)がバックライトで照らされるようになり、改良前のゴルフ8に対する顧客からのフィードバックに対応した。10.2インチのデジタルメータースクリーンには、モータースポーツにインスパイアされたレブカウンターが表示される。

オプションのパフォーマンス・パッケージ装着車には、GPSベースのラップタイマー、Gフォースメーター、四輪へのトルク配分を表示するビジュアライザーも装備される。

さらに、欧州ではゴルフRの限定モデルとして「ブラック・エディション」が追加された。その名の通りエクステリアの一部がブラックアウトされ、パフォーマンス・パッケージ、19インチ・アルミホイール、大型のルーフマウントスポイラーが付属する。

英国向けの価格では、ハッチバックのゴルフRが4万4310ポンド(約900万円)から、ステーションワゴンのゴルフRエステート(ヴァリアント)が4万6555ポンド(約940万円)からとなっている。

欧州では10月から納車開始の予定だ。改良新型ゴルフRは、内燃エンジンを搭載した最後のRモデルとなる可能性がある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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