ルノー・セニック 詳細データテスト 及第点の走り 長い航続距離 乗り心地や質感は今後の向上に期待
公開 : 2024.07.06 20:25 更新 : 2024.07.13 15:21
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
サプライヤーであるLGの技術改善により、セニックの2層式バッテリーは、メガーヌのそれよりエネルギー密度が6%向上している。しかも、メガーヌでは最上位グレードのアイコニックのみに装備されるヒートポンプが、標準装備となっている。
87kWhというバッテリーサイズは、もっと高価なプレミアムブランドのEVにも匹敵する。それでいて、実測1916kgという車両重量は、BMW i5などよりかなり軽い。その結果、リアルな日常使いでなかなかの航続距離を実現するEVとなった。テスト時の平均電費から算出する走行可能距離は504km、高速道路のみでも418kmだ。また、10~90%急速充電のアベレージも、114kWというなかなか優秀な数字をマークした。
4万5440ポンド(約922万円)という87kWhアイコニックの価格は高く思えるかもしれない。しかし、装備内容や航続距離を考えると、競争力は高い。エントリーレベルのテクノはバーゲン仕様ではないものの、4万ポンド(約812万円)少々から買えることには注目したい。その場合、ハーマンカードン製サウンドシステムやパノラミックルーフ、ヒーター付き電動フロントシートなどが装備されないが。