戦後革命を起こした1949年の名車 22選 欧米の「未来」を描いたクルマたち
公開 : 2024.07.14 18:05
サーブ92
サーブ92は1949年に発表され、同年12月12日に量産車第1号がラインオフした。
航空工学にインスパイアされた効率的なフォルムはまさに革命的で、最高出力わずか25psの小さな764cc 2気筒2ストロークエンジンを最大限に活用している。
当初は外装色としてダークグリーンのみが提供されたが、これは戦時中の余剰品として最も手頃な価格で手に入る塗装だったためである。
92は、スウェディッシュ・ラリーやモンテカルロ・ラリーといった名高いレースで勝利を重ねた。1952年にはカラーバリエーションが増え、トランクリッドも開くようになった。
トヨタSD
1949年のトヨタにとって、SD型乗用車は再起に向けた第一歩だった。SDはわずか665台しか生産されなかったが、その影響力は広範囲に及び、手頃な価格の小型車という進むべき道を示したのである。カローラのご先祖と言っても過言ではない。
995ccの4気筒エンジンで最高出力27psと心細いが、タフで信頼性が高かった
そのスタイリングは、明らかに米国のフルボディ車の影響を受けている。SDはSF、SH、RHへと受け継がれ、トヨタを世界的な成功へと導いた。
トライアンフ・メイフラワー
トライアンフ・メイフラワーは、現代で言うアウディA3やBMW 1シリーズのような高級志向のコンパクトモデルである。発売当時はモーリス・マイナーやフォード・アングリアなどの大衆車よりもワンランク上のものを求める、ミドルクラスの消費者をターゲットとしていた。
レーザーで削り出されたようなボディは、従来のトライアンフ・レナウンを縮小したもので、完璧なデザインとは言えなかった。しかし、隣人よりも良いクルマに乗りたいと願う人々が買い求め、3万4000台が販売された。
外観は非常に古典的なものだったが、メイフラワーの1247ccエンジンはアルミ製シリンダーヘッドを採用しており、走りは上々だった。また、燃費も比較的良好で、配給制が敷かれていた英国では重宝された。
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