【日本での欠点はボディサイズぐらい?】 ランドローバー・レンジローバーSV P510e 目下PHEV強化中

公開 : 2024.07.15 17:45

ランドローバー・レンジローバーのSWBでPHEVであるSV P510eに試乗します。物理的なボディサイズぐらいしか欠点が思い浮かばない一台。大型SUVだということを忘れてしまうくらいの機敏性を披露しました。

進む電動化プロジェクト

執筆:Tomohiro Aoyama(青山朋弘)

JLR(ジャガーランドローバー)が進める電動化プロジェクトは、今年2024年から特にランドローバーで加速度的に進んでいくようだ。

39年のネット・ゼロ・カーボン(車両だけでなく生産工程や工場などすべてにおいてのCO2排出ゼロ)実現を目指した取り組みは、今年を含めあと15年。今年の大きな一歩としてランドローバーが選択したのが、PHEVの強化だった。

ランドローバー・レンジローバーPHEV SV P510e試乗
ランドローバー・レンジローバーPHEV SV P510e試乗

すべての顧客がBEV(電気自動車)に対応できるわけではないと踏んだJLRは、ジャガーをBEV化する一方で、ランドローバーにはPHEV化を推進。24年中にランドローバーはPHEVモデルを2→7へと一気に増やすようだ。

理由にはPHEVが今のニーズにマッチしている点、そしてランドローバーのPHEV技術がクラストップレベルだという点を挙げている。レンジローバーに限ってはBEVの発表も24年中に予定されているが、今後しばらくはPHEVがメインとなっていくのだろう。

今回試乗したレンジローバーのPHEVモデル「P510e」(MY23)は、3L直6ターボエンジンに105kWの電気モーターを組み合わせたシステムを搭載。グレード名どおり510psの最大出力を誇る。

カタログ値で最大113kmをモーターで航続可能で、普通充電に加えてCHAdeMOの急速充電にも対応しているところはユーザーに嬉しいポイントだ。22年の5代目登場時に加わったレンジローバーのPHEVモデルだが、現在はモーター出力が上がり550psにまでパワーアップしている。

日常的な運転を電動パワートレインで

ランドローバーがとった統計によれば、現オーナーのほとんどが日常的な運転を電動パワートレインで済ますことができるという。

このレンジローバーPHEVもそれに準じて、モーターの作動領域は広い。3トンクラスのボディを軽々と加速させるモーターのパワーにも驚くが、乗ってみれば意外にも電動範囲が広いことに驚くだろう。

ランドローバー・レンジローバーPHEV SV P510e試乗
ランドローバー・レンジローバーPHEV SV P510e試乗

普段の生活範囲では、もしかしたら一度もエンジンがかからないで済むかもしれない。停止からの出だしが少々のんびりとした加速に感じられたが、それも慣れの問題。電動パワートレインの動力性能には不満は感じられなかった。

もちろんエンジンがかかってからの動きも申し分ない。ひと度アクセルを踏み込めば、フォンとエンジンが反応し直6ユニットならではの滑らかな回転上昇とともに鋭い加速が始まる。

最新のP550eでは、0→100km/h加速はわずか5.0秒。3トンクラスのSUVとは思えない加速感が、いとも簡単に、かつ気持ちよく味わえる。

そして、重量級かつ背の高い大型SUVとは感じさせない、ニュートラルなハンドリングも美点のひとつだ。ワインディングに持ち込んでも、むしろ運転を楽しめるくらいよく走ってくれる。

これはフロア下に重量物であるバッテリーを収めているということも寄与しているのだろう。自分の意図した方向へ素直に頭を向けてくれるから、大型SUVだということを忘れてしまう。そのくらい機敏性を感じられた。

記事に関わった人々

  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

ランドローバー レンジローバーの人気画像