他メーカーが見習うべき「優等生」 クプラ・ボーン ベストEV賞 AUTOCARアワード2024

公開 : 2024.07.11 19:05

他の自動車メーカーが見習うべき優等生

普段使いに不足ない航続距離や車内空間、現実的な価格であることを条件にする人も、ボーンは欲しいと思える。運転のしやすさやスタイリッシュさ、優れた乗り心地などを条件にする人と同様に。

市街地でキビキビと走れる、丁度いい大きさである点も強み。リアシートにも大人2名が問題なく座れ、荷物もそれなりに積める。

クプラ・ボーン(英国仕様)
クプラ・ボーン(英国仕様)

動力性能は低くなく、エネルギー効率も優れる。最高出力は200馬力を少し超える程度だが、家族での移動を満たせるほど速い。しかし、過度に電気を消費するほどでもない。気を使わず運転しても、1度の充電で300km以上を簡単に走れる。

姿勢制御は適度に引き締まり、操縦性は運転を楽しめるほど機敏。後輪駆動らしいシャシーの振る舞いも味わえ、ドライバーの気持ちにしっかり応えてくれる。スイートスポットといえるバランスにある。

数年前から、ボーンの評価は高かった。勤勉なファミリーハッチバックを、バッテリーEVへ買い替えたいと考える市民にぴったりだ。コストパフォーマンスに長け、所有体験に満足できる。他の自動車メーカーが見習うべき、優等生とさえいえるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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