1960年代を謳歌した名車 20選 半世紀経っても忘れられないクルマたち
公開 : 2024.08.04 18:05
フォードGT40(1964年)
数か月にわたる交渉の末、フォードはフェラーリ買収の準備を整えた。しかし、土壇場でエンツォ・フェラーリ氏が身を引いたため、怒ったヘンリー・フォード2世がフォードのプロダクトマネージャー、ドン・フライ氏にル・マンに向かい、痛いところを突くように言ったという伝説がある。
その結果、GT40と呼ばれるミドエンジンのレーシングカーと、そのロードカー仕様であるGT46がフォードの重役たちに披露された。そのベースとなったのは、英国の小さなレーシングカー・エンジニアリング会社であるローラが開発した、アルミ製ボディのMk6というレーシングカーだ。
フォードは2台のローラMk6を購入。GT40を製作した。ル・マンでは2年間続けて完走できなかったが、1966年にGT40 MkIIのおかげで1-2-3フィニッシュを達成した。
ポルシェ911(1964年)
当初はポルシェ901と名付けられていたが、フランスのプジョーから命名権に関するクレームを受け、「911」に変更せざるを得なくなったと言われている。ポルシェ356の後継車であり、最高出力は55psから128psに向上。0-100km/h加速9.1秒、最高速度210km/hと、当時としては素晴らしい性能を誇った。
フォード・マスタング(1964年)
マスタングは、スポーティなイメージの4人乗りファミリーカーを目指していた。第2世代のフォード・ファルコン(北米仕様)から生まれ、ボンネットは伸び、リアは短くなった。1960年代はレースが盛んだったため、マスタングはレース愛好家にアピールする必要があり、2シーター仕様とした。
その後、キャロル・シェルビー氏が参入し、2+2仕様を100台集めてGT 350モデルを作った。リアシートを取り外し、大型のフロントブレーキ、グラスファイバー製のボンネット、より太いタイヤを装着し、その他にもさまざまな性能向上を図った。
ロールス・ロイス・シルバーシャドウ(1965年)
ドイツと米国はロールス・ロイスに猛追し、英国から「世界最高のクルマ」の称号を奪い取ろうとしていた。ロールス・ロイスは旧式化が始まっていたシルバークラウドに別れを告げ、1965年に後継車のシシルバーシャドウを投入。高級サスペンション、シトロエンからライセンス供与されたブレーキ、そして新開発の超滑らかなV8を採用した。
シルバーシャドウは瞬く間にロールス・ロイスの最重要モデルとなった。英国のロックバンド、オアシスがアルバム『ビィ・ヒア・ナウ』のジャケットでプールに沈めたこともあるが、エンジンは外されていた。
画像 軽量スポーツカーから超高級車まであった1960年代の英国【MGBとロールス・ロイス・シルバーシャドウを写真で見る】 全35枚