運転環境

後部座席があるとすれば、ロールス・ロイス・レイスの環境を選びたい。フロント・シートはルノー・メガーヌR.S.トロフィーRのそれをそっくりそのまま移植して、そこを取り巻く環境はマクラーレンP1のデザインキューを採用することにしよう。

エンジン

これはフェラーリ458スペチアーレのユニット一択。9000rpmで叩きだされる608psもの最高出力や、よく切れる刃物のように鋭利なレスポンス、ドラマティックな段階への持っていきかた、パワー・デリバリーなど、どれをとっても乗る者の心臓をつかむにちがいない。中回転域のパワーを得るために、BMW i8のエレクトリック・フロント・アクスルを組み合わせれば……。いやいや、これくらいにしておこう。

素材

すべてをカーボンファイバー製にするよりも、BMW i8のCFRP製タブを移植したほうがコストと強度の面で利点は多いはず。スタイリングの面から考えてもその方がよさそうだ。ボディ・パネルは軽量なアルミニウムかCFRPがいいだろう。今どきだれもFRPは好まないのではないだろうから。

シャシー

ケータハム・セブン160のシャシーこそ適任。LSDはヴォグゾールVXR8かBMW M4のものに任せるか、あるいはマクラーレンP1の神秘的なシステムを組み合わせるのもあり。いづれにしても、とてつもなく楽しいものが出来上がるにちがいない。

ユーザビリティ

フォードの誇るトルネオ・コネクトより使い勝手がいいクルマがほかにあるだろうか？ ただしこのクルマは大型ファミリー・バン。i8のCFRPタブとケータハムのシャシーと巧く組み合わせることは不可能だと思うけれど、まぁ、あくまで妄想の範疇の話であるから……。

トランスミッション

重みや明瞭さを念頭に置くならば、ポルシェ・ケイマンGTSの6速マニュアルがよかろう。適度な重みをもつクラッチ・ペダルとの相性も最高だ。エンジンのことを考えれば、よりロング・レシオなファイナル・ギアも必要？ そもそもフェラーリ・エンジンのトルクをどのようにねじ伏せるかも解決する必要がありそうなので、あまり難しいことは考えないでおこう