2.5トンでも0-100km/h加速4.0秒 スーパーカー並の新SUV「オクタ」、2037万円から ディフェンダー最強モデル導入

公開 : 2024.07.05 06:05

ランドローバー・ディフェンダーに特別仕様車「オクタ」が設定された。日本向けに合計220台が導入され、価格は2037万円から。635馬力の4.4L V8ツインターボで0-100km/h加速4.0秒を誇る。

ディフェンダーに限定モデル新登場

最高出力635psのV8エンジンを搭載し、スーパーカー並の性能を誇るディフェンダーの最強モデルが登場した。悪路走破性とオンロードでの走行性能を両立させているという。

ジャガーランドローバー(JLR)は7月3日、大型SUVのディフェンダー110に特別仕様車「オクタ(Octa)」を設定した。日本国内には合計220台が導入され、予定価格は2037万円から。まもなく受注開始予定とされる。

ランドローバー・ディフェンダー・オクタ
ランドローバー・ディフェンダー・オクタ    ランドローバー

マイルドハイブリッドの4.4L V8ツインターボエンジンを搭載し、最高出力635ps、最大トルク81.5kg-mを発生する。車重2510kgと重量級でありながら、0-100km/h加速は4.0秒、最高速度は250km/hに達する。

過酷な環境下での耐久性も妥協することなく、1万3960回、累計110万kmにおよぶテストを行った。ドバイの砂丘、スウェーデンの氷雪サーキット、ニュルブルクリンク、南フランスのダカール・ラリーなどさまざまな環境で高い性能が証明されたという。

JLRの特殊車両部門SVOの責任者ジャマール・ハメディ氏は取材に対し、「オンロードでもオフロードでも優れた性能を発揮し、その両方に妥協のないクルマはこれまでありませんでした。オクタはステルヴィオ峠でもラリーステージと同じように楽しむために開発されたモデルです」と語った。

オフロード走破性とハンドリングを両立

ディフェンダー・オクタにはレンジローバー・スポーツSVと同じ6Dダイナミクス・サスペンションが採用され、ダンパーを前後左右に油圧でリンクさせることで、物理的なスタビライザーを必要とせずにボディの安定性を高めている。

フロントとリアには新形状のバンパーを装備し、アプローチアングルは37.5度から40度へ、デパーチャーアングルは40度から42度へ、ブレークオーバーアングルは27.9度から29度へと拡大した。車高はディフェンダー110 V8より28mm高く、最大地上高は319mmとなった。

ランドローバー・ディフェンダー・オクタ
ランドローバー・ディフェンダー・オクタ    ランドローバー

最大渡河水深も100mm向上して1.0mとなった。ホイールアーティキュレーション(可動域)は標準の430mmから569mmへと大幅に拡大し、タイヤが浮きにくくなっている。

さらに、長く頑丈なウィッシュボーン、強化されたアンダーボディプロテクション、ディフェンダー史上最もクイックなステアリングラックを装備し、過酷な地形やサーキットでの反応速度を向上させている。

標準のドライブモードに加え、オフロードでのスポーツ走行に特化した「オクタ」モードが用意されている。オフロード専用ローンチモードも特徴だ。

20インチ鍛造ホイールには、グッドイヤーと共同開発されたアドバンスト・オールテレーンタイヤが装着される。

「タイヤにも妥協はありません。当初は、オフロード車としてパンクに強いようにサイドウォールの高い18インチのホイールが求められました。しかし、それではオンロードでのステアリングやハンドリングが台無しになり、適切なブレーキも装着できません」

「適切なステアリングとハンドリング、横方向の剛性、大型ブレーキ(ブレンボ製キャリパー付き400mmディスク)、そしてパンク耐性が必要でした。しかし、それらをすべて備えているタイヤはありません。そのため、ゼロからタイヤを発明しなければならなかったのです」

こうして生まれたオールテレーンタイヤは独自のトレッドパターンを備えているが、最高速度は160km/hに制限される。22インチの軽量ホイールとオールシーズンタイヤの組み合わせでは、最高速度250km/hに達する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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