2023年 世界の車種別販売台数ランキング トップ30 前編 成長と急落、BYDの台頭

公開 : 2024.07.13 18:05

26:トヨタ・ハイランダー – 33万3200台(-18%)

2022年の15位から26位に落ちたことは、トヨタ・ハイランダーにとって懸念材料だ。

現行のハイランダーは2019年に発売された比較的古いモデルであるため、ある程度販売が落ち込むことは予想されたかもしれない。しかし、トヨタは2023年にグランドハイランダーも米国市場に投入しているため、18%の台数減はかなりの落ち込みと言える。台数に直すと、前年比7万2400台の販売減である。

26:トヨタ・ハイランダー - 33万3200台(-18%)
26:トヨタ・ハイランダー – 33万3200台(-18%)

25:ホンダHR-V – 33万3400台(-29%)

2023年は、わずかながらもコンパクトSUV離れが目立ち、ホンダHR-Vも大きな打撃を受けている。前年比29%減と販売台数を大きく減らしている。なお、2023年はフォルクスワーゲンティグアンもトップ30から脱落した。

HR-Vも、まだトップ30に入っているからといって安心してはいられない。2022年の12位から2023年の25位へと後退し、ライバル車が販売を伸ばす中でポジションが大きく揺らいでいる。

25:ホンダHR-V - 33万3400台(-29%)
25:ホンダHR-V – 33万3400台(-29%)

24:スズキスイフト – 35万3800台(+6%)

スズキ・スイフトは、インドをはじめとする多くの市場で根強い人気を誇っており、世界のベストセラー車チャートで常にトップ30にランクインしている。2022年は25位だったが、2023年は前年比6%増となり、さらに1つ順位を上げた。販売台数は2万800台増加している。

インドではマルチ・スズキ・スイフトとして知られ、スズキ・ワゴンRを抑えて2023年のインドでの販売台数でトップとなった。スイフトがインドで最多販売を記録したのはこれが2度目となる(前回は2020年)。

24:スズキ・スイフト - 35万3800台(+6%)
24:スズキ・スイフト – 35万3800台(+6%)

23:BYDアット3 – 35万5200台

中国製EVのBYDアット3は、ほとんどの市場で2022年後半に発売されたばかりであるため、2023年と比較できる正確なデータがない。はっきりしているのは、販売台数が35万5200台となり、ランキングで23位に入ったことだ。

BYDの他の2車種もトップ30にランクインしており、バッテリーEVの生産台数でテスラと第1位を争っていることがはっきりとわかる。

23:BYDアット3 - 35万5200台
23:BYDアット3 – 35万5200台

22:マツダCX-5 – 35万6300台(-2%)

スタイリッシュなCX-5がマツダ唯一のトップ30入りを果たした。しかし、発売から数年以上経過したこともあり、販売台数は前年割れとなった。ただ、台数としては7300台減、パーセンテージにして2%減と緩やかな後退である。

CX-5は多くの市場で人気を博しており、オーストラリア、チリ、ベトナムといった多様な国で販売が好調だ。

22:マツダCX-5 - 35万6300台(-2%)
22:マツダCX-5 – 35万6300台(-2%)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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