2023年 世界の車種別販売台数ランキング トップ30 前編 成長と急落、BYDの台頭

公開 : 2024.07.13 18:05

21:フォルクスワーゲン・ジェッタ – 36万1300台(+24%)

ジェッタの名前は聞き慣れないかもしれないが、米国および中国で確固たる地位を築いている。一部の市場では「サギター」とも呼ばれる。

2022年のマイナーチェンジでは、装備を充実させ、老朽化した1.4 TSIの代わりに新しい1.5Lターボガソリンエンジンを追加したことで、米国での販売に弾みがついた。2022年の37位から21位(7万8200台増)へと大きく順位を上げたのはこのためだ。

21:フォルクスワーゲン・ジェッタ - 36万1300台(+24%)
21:フォルクスワーゲン・ジェッタ – 36万1300台(+24%)

20:フォルクスワーゲン・ポロ – 36万3600台(+57%)

Bセグメントのコンパクトカーとしてトップ30入りしたのは、フォルクスワーゲン・ポロとスズキスイフトの2車種のみ。SUVやEVが席巻する中で、いまだに独自の地位を保っていることも印象的だが、前年の60位から20位まで一気に順位を上げたことは、さらに注目に値する。

ポロ復活の主な理由は、新型コロナのパンデミックによる長年の低迷からようやく市場が回復してきたことだ。ブラジル、イタリア、メキシコなどで大きな伸びを示し、ランキング急上昇につながった。

20:フォルクスワーゲン・ポロ - 36万3600台(+57%)
20:フォルクスワーゲン・ポロ – 36万3600台(+57%)

19:BYDソン・プラス – 36万9200台(-25%)

BYDソン・プラス(Song Plus、宋Plus)は2022年に本国の中国でベストセラーとなったが、2023年には3位に後退した。中国では販売台数が前年比15.1%減少したが、BYDの他のモデルが中国販売チャートで上位にランクインしているため、同社はそれほど心配していないだろう。

ソン・プラスはバッテリーEV、PHEV、ガソリンエンジン車とさまざまな仕様を揃え、幅広い訴求力を持っている。

19:BYDソン・プラス - 36万9200台(-25%)
19:BYDソン・プラス – 36万9200台(-25%)

18:ダッジRAM 1500 – 37万3800台(-5%)

2023年、ダッジRAM 1500とそのライバルであるシボレー・シルバラード1500の順位が入れ替わった。両者ともフォードF-150にある程度の差をつけられているが、ダッジとシボレーは至近距離で戦いを繰り広げている。2022年はダッジが上だったが、2023年は逆転を喫した。

これは、ダッジRAMの販売台数減少とシルバラードの増加によるものだ。RAMの販売台数は前年の39万4200台から37万3800台に5%減少した。実は2022年から販売が減少傾向にあり、ダッジにとって懸念すべき事項となっている。

18:ダッジRAM 1500 - 37万3800台(-5%)
18:ダッジRAM 1500 – 37万3800台(-5%)

17:ヒョンデエラントラ – 39万8900台(+7.5%)

2022年の19位から17位に上昇したエラントラ。ヒョンデにとってはささやかではあるが歓迎すべき成長である。第7世代となる現行型は2020年初頭に発売され、2023年前半にはマイナーチェンジが行われた。欧州諸国には本格的に展開されていないが、ポーランドとルーマニアでは堅調な売れ行きを示しており、中国でも非常によく売れている。

2022年の販売は37万1100台であったのに対し、2023年には39万8900台と7.5%増加した。

17:ヒョンデ・エラントラ - 39万8900台(+7.5%)
17:ヒョンデ・エラントラ – 39万8900台(+7.5%)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事