巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選 前編 一世風靡したクルマの終着点

公開 : 2024.07.28 18:05

米ミネソタ州の巨大ジャンクヤードで見つけた興味深い廃車を紹介。雑草の生い茂る中から見つけたのは、60年代のベストセラー車から不人気の欧州車、独自の価値を提案した日本車まで多種多様なクルマたちだった。

米国のジャンクヤード探訪

米ミネソタ州ウィルマーにあるジャンクヤード「ローナーズ・オート・パーツ(Rohners Auto Parts)」は、筆者がクルマで通りかかったときに偶然見つけた。

正直なところ、外観からはクラシックカー専門店であることをうかがわせるものはなく、大したヤードには見えなかった。あやうく立ち寄らずに通り過ぎるところだったが、それは大きな間違いだった。

米ミネソタ州のジャンクヤードで見つけた興味深いクルマを紹介する。
米ミネソタ州のジャンクヤードで見つけた興味深いクルマを紹介する。

(この記事は前編です。後編の「巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選 後編 静かに朽ちていくクラシックカー」も合わせてご覧ください)

原文:ウィル・シャイアーズ(Will Shiers)

どんなクルマが置かれている?

1950年創業のローナーズ・オート・パーツは、80エーカー(約32万平方メートル)の敷地に何千台もの魅力的な米国車、欧州車、日本車、そして時折スクールバスを展示している。

今回訪問したローナーズ・オート・パーツは、日米欧の乗用車・商用車のほかスクールバスも置いている。
今回訪問したローナーズ・オート・パーツは、日米欧の乗用車・商用車のほかスクールバスも置いている。

リンカーン・タウンカー(1985年)

9月の訪問時、ローナーズ・オート・パーツの広大な敷地は生い茂り、下草に飲み込まれたクルマが何列にも並んでいた。二段積みが行われているところでは、上層部しか見えなかった。写真の上部にあるのは1985年のタウンカーだが、その下にあるリンカーンが何年前のものかはわからない。

リンカーン・タウンカー(1985年)
リンカーン・タウンカー(1985年)

プリマス・フューリー(1966年)

フロントとリアを同時に撮影できたのはこれが初めて。1966年のプリマス・フューリーだが、なぜこのような悲惨な状態になったのかは謎である。遠くに見える潰れたクルマの山にも注目してほしい。使える部品がほとんど残っていないため、このぐちゃぐちゃになった悲惨な状態からはすぐに解放されることだろう。

プリマス・フューリー(1966年)
プリマス・フューリー(1966年)

AMCグレムリン

ローナーズで見つけた3台のグレムリンのうちの1台。写真の個体は救いようがないが、比較的錆びも少なく、使えるパネルもいくつか残っている。一見無造作に並んでいるように見えるが、ヤード内はよく整理されており、同じメーカーのクルマはたいてい近くに駐車されている。同じエリアに少なくとも20台のAMCを数えた。

AMCグレムリン
AMCグレムリン

AMCマタドール(1974年)

こちらもAMCで、1974年のマタドールXクーペだ。スタイリッシュなファストバックで、6万2629台が販売された。マタドールはレベルの後継車で、1970年から1978年まで2世代にわたって生産された。ナンバープレートによると、この車両は1991年に引退したようだ。

AMCマタドール(1974年)
AMCマタドール(1974年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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