巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選 前編 一世風靡したクルマの終着点

公開 : 2024.07.28 18:05

ポンティアックサンバー

初代(1976年~1980年)のポンティアック・サンバードは50万台近くが製造されたが、その大半はとうの昔にスクラップになっている。これだけの台数が一堂に会するのは本当に久しぶりだ。

GMのHボディ・プラットフォームをベースとしており、ポンティアックにとってはシボレー・モンツァへの対抗馬だった。

ポンティアック・サンバード
ポンティアック・サンバード

トライアンフTR7

ヤードの一画は何百台もの欧州車や日本車のために確保されているが、かなり雑草が生い茂り、カメラの視野を制限していた。トライアンフにとって米国市場は非常に重要で、TR7は本国英国に先駆けて1975年初頭に米国で発売された。

コンバーチブル版の登場は1979年になってからだが、ベバスト製サンルーフ付きモデルが用意されていた。隣に停まっているのはサーブ99。

トライアンフTR7
トライアンフTR7

フィアットX/19

トライアンフTR7がウェッジ・スタイルで批判を浴びたのに対し、同じデザインのフィアットX1/9はまったく批判されなかった。X1/9は1972年のトリノ・モーターショーでデビューし、市場投入された。

米国は巨大市場であり、1972年から1982年にかけて生産された16万台のうち3分の2を米国向けが占めた。写真のモデルはフューエルインジェクション仕様で、1980年か1981年のものである。

フィアットX/19
フィアットX/19

スバルXT

ウェッジシェイプといえば、スバルXT(アルシオーネ)も忘れてはいけない。1985年から1991年にかけて製造され、当時米国で最もエアロダイナミクスに優れたクルマだった。この流線型のデザインは、フラットなシリンダー配置を特徴とするスバルのボクサーエンジンによって実現された。インテリアも同様に先鋭的で、デジタルダッシュボードと、ステアリングコラムとともに動く計器盤が自慢だった。

スバルXT
スバルXT

ビュイック・エレクトラ(1969年)

7.0L V8エンジンを搭載し、最高出力360psを発揮した1969年型ビュイック・エレクトラ225は、0-97km/h加速を7秒強で走破。1/4マイルは15.7秒、最高速度は200km/hと謳われている。車重が2040kgもあった割には悪くない数字だ。ボディが腐食するにつれて、毎年少しずつ軽くなっている。

ビュイック・エレクトラ(1969年)
ビュイック・エレクトラ(1969年)

インターナショナル・ハーベスター・スカウト

インターナショナル・ハーベスター・スカウトの人気は高まっており、この1970年代後期の車両がそれほど錆びていなければ、おそらく今頃は誰かに救われていただろう。それでも、ガラスを含め、素晴らしいパーツがたくさんある。

ローナーズでは、他の多くのヤードと同様、窓を取り外す前に代金を支払わなければならない。これは賢明な経営判断だと思う。

インターナショナル・ハーベスター・スカウト
インターナショナル・ハーベスター・スカウト

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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