巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選 後編 静かに朽ちていくクラシックカー

公開 : 2024.07.28 18:25

米ミネソタ州の巨大ジャンクヤードで見つけた興味深い廃車を紹介。雑草の生い茂る中から見つけたのは、60年代のベストセラー車から不人気の欧州車、独自の価値を提案した日本車まで多種多様なクルマたちだった。

フォードF-150 XLT

(この記事は後編です。前編の「巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選 前編 一世風靡したクルマの終着点」もあわせてご覧ください)

この第7世代(1980~1986年)のフォードF-150は、2019年に引退したばかりで、4本のタイヤのうち3本にまだ空気が入っている。高級なXLTバージョンで、XLTとは「eXtra Luxurious Truck(エクストラ・ラグジュリアス・トラック)」の略だ。

フォードF-150 XLT
フォードF-150 XLT

これまでに4100万台以上が販売されたF-150は、1980年代初頭以来、米国で最も売れたクルマとなっている。

ポンティアック・グランプリ(1974年)

静かな夜には、この1974年型ポンティアック・グランプリの錆びる音が聞こえるという噂がある。ボディワークはひどい状態だが、当時新たに義務付けられた「5マイルバンパー」や改良されたテールライトなど、まだまだ使える部品がたくさんある。この年は4代目グランプリの発売2年目で、販売台数は前年の15万3899台から9万9817台に落ち込んだ。

ポンティアック・グランプリ(1974年)
ポンティアック・グランプリ(1974年)

ボルボ144 S

140シリーズは、アマゾンの後継としてボルボ初のボクシーなスタイリングを採用したモデルである。 142、144、145として販売され、車名の下一桁はドアの数を表す。

写真の車両は144 Sで、「S」は最もパワフルな1.8Lエンジンを搭載していることを示す。米国ではよく売れ、1975年に後継車240にバトンタッチした。

ボルボ144 S
ボルボ144 S

三菱トレディア

トレディアは、パートナーであるクライスラーの力を借りずに米国で販売された三菱車である。クラシックカー愛好家の間ではほとんど関心を持たれておらず、そのため大半の車両がとうの昔にスクラップになっている。しかし、もし入手困難なスペア部品を必要としているのであれば、ローナーズ・オート・パーツを訪れるといい。

三菱トレディア
三菱トレディア

デイムラーV8

楕円形のサイドマーカー・ライトから、この車両が1997年から2002年の間に製造されたことがわかる。ロングホイールベースのジャガーX308にデイムラーのバッジと仕上げを施したバージョンで、自然吸気またはスーパーチャージャー付きのV8エンジンを搭載している。極めて良好なコンディションを保っているようで、ここにあることが残念である。

デイムラーV8
デイムラーV8

マーキュリー・モントレー

ローナーズ・オート・パーツは、マーキュリー・モントレーの印象的なコレクションを誇っている。左上のクリーム色の個体は1969年製で、1971年モデルの上に置かれているようだ。右上の2ドアは1970年モデルだと思われるが、その下の車両の年式を特定するのは難しい。

モントレーの名前は1975年に廃止されたが、2004年にマーキュリーのミニバンで短期間復活した。

マーキュリー・モントレー
マーキュリー・モントレー

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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