巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選 後編 静かに朽ちていくクラシックカー

公開 : 2024.07.28 18:25

AMCホーネット

このような生い茂ったヤードではよくあることだが、我々取材班は下草に住むさまざまな生き物から身を守るため、しっかりと身体を覆うように気をつけている。蚊やダニはたくさんいたし、スズメバチもいた。

スズメバチといえば、1970年にAMCホーネットが発売され、事実上ランブラーの名を歴史に残すことになった。ホーネットのプラットフォームは、グレムリン、スピリット、イーグルなど、AMCの数多くのモデルの基礎となった。

AMCホーネット
AMCホーネット

フォード・コルティナMk1

ピントを発売する前、フォードは英国製のコルティナを輸入していた時期があった。売れ行きは芳しくなく、Mk1ワゴンをサルベージヤードで見つけるにはかなりの労力が必要だった。この1台はほとんど腐食しておらず、すぐに走り出せそうに見える。

フォード・コルティナMk1
フォード・コルティナMk1

三菱サッポロ

このモデルは欧州では三菱サッポロとして、米国ではダッジ・コルト・チャレンジャーとして、または写真に見られるようにプリムス・サッポロとして販売された。いずれも基本的なドライブトレインは同じだが、ダッジ版はパフォーマンスモデルとして、プリムス版はラグジュアリーモデルと位置づけられた。これは初代の2ドア・クーペで、リアが悲惨な目に遭った後、ローナーズの手に渡った。

三菱サッポロ
三菱サッポロ

ランブラー・クラシック・ステーションワゴン(1963年)

この1963年型ランブラー・クラシック・ステーションワゴンは、ヤードの片隅に放置されていたが、こうして見ると絵のように美しい環境に置かれている。その状態は嘆かわしいもので、車体は完全に変形しているように見える。この車両を破砕機にかけるべきでない説得力のある理由を見つけるのは難しい。

ランブラー・クラシック・ステーションワゴン(1963年)
ランブラー・クラシック・ステーションワゴン(1963年)

シボレー・ベガ・カムバック

こと座で最も明るい星にちなんで名づけられたシボレー・ベガは、1970年のデビュー当初は輝きを放っていたが、耐久性や信頼性の低さに悩まされた。こうした問題にもかかわらず1977年までに200万台以上売れており、2ドア・ステーションワゴンのカムバック(Kammback)は、ハッチバックに次いで2番目に人気の高いボディスタイルであった。

写真の車両は1974年型と思われ、この年に製造された11万5337台のカムバックのうちの1台である。

シボレー・ベガ・カムバック
シボレー・ベガ・カムバック

トヨタ・バン

1980年代、クライスラーのミニバンが驚異的な成功を収めた一方で、トヨタは独自のセンスを持つ対抗馬を送り出す。1983年から1989年にかけて米国で販売されたトヨタ・バンは、欧州の一部ではスペースクルーザーとして、日本ではタウンエースとして知られる。米国では競合他社の人気には及ばなかったかもしれないが、信頼性では優れていた。写真のLEグレードには、冷蔵庫と製氷機まで装備されていた。後継車はプレビア(エスティマ)。

トヨタ・バン
トヨタ・バン

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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