巨大ジャンクヤードで見つけた味わい深い廃車 40選 後編 静かに朽ちていくクラシックカー

公開 : 2024.07.28 18:25

ホンダシビック

深刻な錆の問題に悩まされながらも、初代ホンダ・シビックは米国で驚くほどよく売れた。オイルショックが起こる直前の1972年という絶好の時期にデビューしたことが功を奏した。驚くほど腐食のないこの個体は、おそらく1979年ごろのもので、初代の後期型である。

ホンダ・シビック
ホンダ・シビック

ポンティアック・カタリナ(1970年)

ポンティアック・カタリナは、1971年モデルで大幅なモデルチェンジが予定されており、1970年モデルの販売に悪影響を及ぼした。生産台数は19万4000台に落ち込み、この世代のカタリナとしては最低の成績となった。1970年モデルではVノーズグリルとホーンポートを特徴とするが、この車両では後者が欠落している。

ポンティアック・カタリナ(1970年)
ポンティアック・カタリナ(1970年)

シボレー・マリブ・エステート(1983年)

2024年春、シボレー最後のセダンであるマリブが年内に生産終了すると発表され、大きな話題となった。1983年から1997年までの休止期間を除けば、1964年から生産され続け、数十年間で1000万台の販売台数を記録した。これはマリブ・エステートで、1983年に製造された4万5332台のうちの1台である。

シボレー・マリブ・エステート(1983年)
シボレー・マリブ・エステート(1983年)

日産パルサーNX

日産パルサーNXは最近あまり見かけなくなったが、ローナーズには2台ある。T型ルーフが特徴で、この個体にはルーフパネルがそのまま残っている。特徴的なテールライトに注目してほしい。インテリアのスピーカーグリルにも同じパターンが施されている。

日産パルサーNX
日産パルサーNX

ビュイック・スペシャル(1963年)

この広大なヤードには何マイルもの未舗装路が縦横に走っているので、訪れる際は歩きやすいブーツを履いたほうがいい。ローナーズでは、自分でパーツを取り外すことを奨励しているが、自分のクルマをヤードに持ち込むことは禁止されている。取り外したパーツが大きすぎて運べない場合は、トラックで回収してくれる。

この1963年型ビュイック・スペシャルから、何か欲しいものはあるだろうか?

ビュイック・スペシャル(1963年)
ビュイック・スペシャル(1963年)

フォード(1963年)

1963年型フォードの開いたドアから植物が入り込み、室内が温室に変身している。この年に150万台生産されたフォードのうちの1台だが、ライバルのシボレーの220万台には及ばなかった。ポンティアックは59万台を生産して3位についた。

フォード(1963年)
フォード(1963年)

オースチン・アメリカ

オースチン1100/1300(モーリス、MG、バンデンプラ、ライリー、ウーズレーのリバッジ車)は1960年代の英国ではよく売れたかもしれないが、米国では話が違った。オースチン・アメリカという名を冠しても、この小さくてパワー不足の錆びたバケツを買わせることはできなかったのだ。

信じられないことに、取材班はローナーズで4台のオースチン・アメリカを発見した。写真のものは一番きれいで新しい。

オースチン・アメリカ
オースチン・アメリカ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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