悪路を走る軽量スポーツカー 300馬力の新型アリエル・ノマド2 公道でも快適に

公開 : 2024.07.11 18:05

「ノマド」はどうして生まれたのか

以下、アリエルのサイモン・サンダース取締役とのQ&A。

――先代のノマドはどのようにして生まれたのですか?

アリエル・ノマド2
アリエル・ノマド2    アリエル

「アイデアの芽は、アトムを作って間もない頃に生まれました。米国のある男性から、サスペンションのトラベルを長くしたアトムを作れないかという電話をいただいたのです。どれくらいの長さが欲しいか尋ねたところ、『3フィート(90cm)くらい』と言われました。その段階ではお断りしましたが、ノマドのアイデアと原理はアトムにあったのです」

――他にノマドと似たようなクルマはあるでしょうか?

「(ランドローバーの)ディフェンダーからサンドカー、サイドバイサイド・バギー、ダカール・レーサーまで、さまざまなオフロード車を見て回りました。ですが、アトムと同じような原理を具現化したものはありません。アトムを親しみやすく使い勝手のいいレーシングカーと捉えるなら、オフロード用の似たようなクルマはなかったように思います。いずれも特殊な目的のために非常に極端な乗り物になりがちで、公道走行には向いていません」

――どのようなところにアリエルらしさがありますか?

「使い勝手がよく、公道でも快適で、楽しいものでなければなりません。アリエルは、ドライバーが楽しめるクルマを作るために『本格的な楽しさ』というスローガンを掲げています。AUTOCAR誌がラリーカーとノマドを対決させたところ、ノマドが勝ちましたね。本格的なクルマであると同時に、楽しいものでなければなりませんが、わたし達はそれを実現したのです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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