フォード・トルネオ・クーリエ 詳細データテスト 商用由来らしからぬ足さばきと乗り心地 価格は高い
公開 : 2024.07.20 20:25 更新 : 2024.07.27 02:32
欧州フォードは手薄になった小型車ラインナップの補填を、Bセグメント級シャシーのMPVに託しました。ハンドリングはフォードらしく良好で、積載性も上々。ただ、排ガス対策などで高騰した価格に見合わない質感は残念です。
もくじ
ーはじめに
ー意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
ー内装 ★★★★★★★☆☆☆
ー走り ★★★★★★★☆☆☆
ー使い勝手 ★★★★★★★★☆☆
ー操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆
ー快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆
ー購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆
ースペック
ー結論 ★★★★★★★☆☆☆
はじめに
フォードは最近、手頃なモデルのラインナップ空洞化が気になる。その理由は説明するまでもないだろう。欧州のエミッション規制が厳しさを増したことでコストが上昇し、安価なクルマで利益を上げるのが難しくなったからだ。そのため、低価格帯のクルマが突如として値上げされ、これまでのような台数は売れなくなるという負のスパイラルが発生。フォードのような大衆車メーカーには、とくにつらいところだ。
昨年は、長年の主力だったフィエスタと、コンパクトSUVのエコスポーツが姿を消し、Bセグメントのラインナップはプーマのみとなった。その構成に多少ながら変化をもたらすのが、今回テストするトルネオ・クーリエだ。
フォードの新たなボトムエンドはルーマニア製。価格はもちろんだが、実用性や万能性も備え、これまでのフォードの小型車よりもアクティブなライフスタイルを送るファミリー層に訴求できる点でも販売台数が見込める。フォードで4つある商用バンの乗用バージョンで、少し前ならニッチモデルだっただろうが、主力級の活躍ができるだけの実力を秘めているのだろうか。