観客のレベルも高いって! 欧州のイベント駐車場が凄かった件 前編 ポルシェからプジョーまで

公開 : 2024.07.27 18:05

自動車イベントは観客用駐車場も見どころの1つ。今回は英国最大の祭典「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に集まった興味深いクルマの数々を紹介する。

観客用駐車場も自動車イベントの見どころ

自動車イベントの醍醐味は駐車場にある。7月11日から14日にかけて英国で開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024(Goodwood Festival of Speed 2024)」にはたくさんの見どころがあったが、ここに集まった観客たちのクルマも凄かった。

グッドウッドには世界中から毎年20万人の人々が巡礼に訪れる。彼らの乗ってくるクルマは、イベントのメイン展示にも引けを取らないスター揃いである。その写真を撮らせていただいたのでここで一部を紹介したい。

英国グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024に集まった観客のクルマを見て回る。
英国グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024に集まった観客のクルマを見て回る。

ポルシェ911ダカール

最初にご紹介するのは、992型911ダカールである。限定2500台のうちの1台で、959を模したロスマンズのカラーリングで仕上げられている。

通常、市販車にレーシングカラーを施すことには懐疑的な人もいるだろうが、この911ダカールはパリ・ダカールラリー参戦車両のように説得力のある仕上がりになっている。悪路に適した最低地上高、四輪駆動、牽引フック、オフロード対応のタイヤを備えている。

ポルシェ911ダカール
ポルシェ911ダカール

イーグル・スピードスター

「ゴージャス」という言葉では物足りない。スピードスターは、ジャガーEタイプ・ライトウェイトの美しいラインを、繊細な芸術作品へと昇華させたレストモッドだ。

パネルがボディを優しく包み込み、それでいて自信に満ち溢れている様子は、写真で見るのもいいが、実際に見ると本当に魅了される。新車時の価格は65万ポンド(約1億3000万円)だったが、現在では1桁多い額で取引されている。

イーグル・スピードスター
イーグル・スピードスター

ケーニグセグCCX

CCXは今や旧式のハイパーカーだが、どちらかといえば、2006年の発売当時よりも良く見える。現在のハイパーカーは、とんでもないウィングや大量のカーボンファイバーなど派手なディテールに支配されているが、CCXは美しくクリーンでシンプルだ。

このタンの内装をブルーの外装で包んだ上品な仕様は、繊細と言ってもいいだろう。4年間に29台が生産され、これは8台しかない右ハンドル車のうちの1台である。

ケーニグセグCCX
ケーニグセグCCX

ミラージュ・カウンタック

世界の高価なエキゾチックカーに混ざって、自信たっぷりに鎮座しているのはランボルギーニ・カウンタックのレプリカである。

ただし、MR2などの中古車ベースのレプリカではない。特注のスペースフレームに、細部まで作り込まれたグラスファイバーのボディワーク。富とオートクチュールを見事に表現しているようだ。

ミラージュ・カウンタック
ミラージュ・カウンタック

間近で見るまで、編集部もこれがレプリカだとは気づかなかった。エンジニアリングには、リー・ノーブル氏が関わったとされている。そのため、レプリカでありながら今でも5万ポンド(約1000万円)以上の値がつくことがある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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