観客のレベルも高いって! 欧州のイベント駐車場が凄かった件 前編 ポルシェからプジョーまで

公開 : 2024.07.27 18:05

フォルクスワーゲン・コラードVR6

広大な駐車場で編集部の目を引いたのは、(本物であれ偽物であれ)大金持ちのスーパーカーだけではない。味のあるモダン・クラシックもたくさん見られた。例えば、タンにグリーンを組み合わせた90年代トップレベルのハンドリングを持つコラードVR6だ。

この車両は同年代の993型911ターボの隣に停まっている。どちらも6気筒を積んでいるものの、似ているのはそこだけだ。

フォルクスワーゲン・コラードVR6
フォルクスワーゲン・コラードVR6

BMW Z8とM5 CS

多くの人にとって夢のガレージは、こんな感じかもしれない。F90型M5は、特に635馬力の「CS」では、強打者からクルーザーまで完璧なジキルとハイドを演じられるスーパーセダンである。かたやZ8は魅力的なアナログV8マニュアル・ロードスターである。

この2台が数年違いにしか見えないのは筆者だけだろうか? Z8のネオンライトのおかげで、特にリアからは同世代のように見える。

BMW Z8とM5 CS
BMW Z8とM5 CS

アルファ・ロメオ156 GTAスポーツワゴン

ブッソ・エンジンを搭載し、ワルテル・デ・シルヴァ氏がデザインしたイタリア製の高性能マニュアルワゴン。確かに、信頼性では劣る面があるだろうし、250馬力のパワーを路面に伝えるのに苦労することもあるだろう。

セダンよりもトランクが小さいことや、坂道を走ると燃料計が満タンだと勘違いしがちなところなど、イタリアらしさもある。

アルファ・ロメオ156 GTAスポーツワゴン
アルファ・ロメオ156 GTAスポーツワゴン

メルセデス・ベンツSLRマクラーレン by MSO

新車で50万ドルもするクルマの魅力をどうやって高める? 2台を隣り合わせに並べ、マクラーレン・スペシャル・オペレーション(MSO)の息を吹き込むのだ。

MSOのアップグレードは、(カラム・ヴァンキッシュ25とは異なり)サスペンション、エアロ、エグゾーストなどさまざまなパッケージが用意されている。見た目と同様に現代的な走りにすることができる。

メルセデス・ベンツSLRマクラーレン by MSO
メルセデス・ベンツSLRマクラーレン by MSO

BMW M3ツーリング by Pit+Paddock

先ほどのSLRは、メーカーが自社モデルのさらなる改良に取り組んだ結果である。では、サードパーティが挑戦した場合はどうなるか? あまり制約を受けずに、少しクレイジーになることができる。

例えば、M3 GTSワゴンに変身したこのE91型3シリーズ。BMWはこの世代のM3ツーリングを1台たりとも生産していない。オレンジのペイント、ゴールドのホイール、キャンバー、そしてボアアップされた4.6L V8自然吸気エンジン「S65」を備えたこのようなクルマが、ミュンヘンから出てくるとは想像できない。

BMW M3ツーリング by Pit+Paddock
BMW M3ツーリング by Pit+Paddock

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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