観客のレベルも高いって! 欧州のイベント駐車場が凄かった件 後編 初代NSXから東欧マイナー車まで

公開 : 2024.07.27 18:25

自動車イベントは観客用駐車場も見どころの1つ。今回は英国最大の祭典「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に集まった興味深いクルマの数々を紹介する。

ホンダNSX

(この記事は「観客のレベルも高いって! 欧州のイベント駐車場が凄かった件 前編 ポルシェからプジョーまで」の後編です)

35年近く経った今でも、NSXはエキゾチックなスーパーカーに囲まれても目を引く存在だ。

ホンダNSX
ホンダNSX

見た目だけでなく、走りも魅力的である。シャシーのチューニングはあのアイルトン・セナによって仕上げられ、3.0L V6 VTECエンジンは280馬力を発生し、最高速度270km/hに達する。

アストン マーティン・ヴァルキリー

レッドブルF1の伝説的エンジニア、エイドリアン・ニューウェイ氏はどうやってグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにやってきたのか? それはもちろん、彼自身のヴァルキリーで。単に所有しているというだけでなく、設計にも携わっている。

ニューウェイ氏の他に、開発には多くのビッグネームが関わった。コスワースは6.5L 自然吸気V12を1万1100rpmまで回転させ、1000馬力を発生するように調整し、ミシュランは特別なタイヤを開発し、リカルドはトランスミッションを作り、リマックはハイブリッドシステム用の部品を供給した。

アストン マーティン・ヴァルキリー
アストン マーティン・ヴァルキリー

エンジニアリングの偉業であるが、完成が大幅に遅れ、レッドブルが身を引いたのは残念だ。

ヴォグゾール・フロンテラ

フェスティバル・オブ・スピード(スピードの祭典)というよりは、フェスティバル・オブ・ザ・アンエクスペクショナル(平凡の祭典)だが、驚くほどきれいな不人気車もたいへん魅力的だ。この第3世代フロンテラ・スポーツもまさにその1台である。

マニュアルのガソリン車で、インテリアも素晴らしく「ザ・90年代」だが、どうやら筆者は、他車を差し置いてこのクルマの取材に時間を費やすことは許されないようだ。

ヴォグゾール・フロンテラ
ヴォグゾール・フロンテラ

アストン マーティン・ヴァンキッシュ・ザガート

99台のクーペ、99台のコンバーチブル、99台のシューティングブレーク、28台のスピードスターが作られたヴァンキッシュ・ザガートは希少な存在だ。グッドウッドには2台が来場したが、筆者が一番欲しいのはこの写真のようなシューティングブレークだ。

レザー張りの豪華な内装に包まれながら、最高出力600ps近い自然吸気V12で地平線(あるいはガソリンスタンド)に向かって疾走する……。欧州大陸を横断するのにこれ以上の選択肢はない。

アストン マーティン・ヴァンキッシュ・ザガート
アストン マーティン・ヴァンキッシュ・ザガート

アルピナB5 GT

スタイリッシュに、快適に、そしてスピーディに大陸を横断する方法としては、他にもこんなものがある。BMW傘下に入る前のアルピナ最後の5シリーズで、250台限定。最高出力633psで、最高速度は328km/hが公式スペックだが、アルピナのエンジニアは355km/hも可能かもしれないと言っている……。

しかし、V10エンジンを搭載した隣のE60型と、どちらを選ぶだろうか?

アルピナB5 GT
アルピナB5 GT

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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