スコダ・スパーブ 詳細データテスト 広い室内 走りと乗り心地の好バランス 控えめながら満点ワゴン

公開 : 2024.07.27 20:25

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

新型スパーブの乗り心地は、新たに獲得したハンドリングの運動性にやや悪影響を受けている。ノーマルで本当に乗り心地のスムースなクルマが不足していることを考えると、これはちょっとばかり残念だ。しかしながら、それで大きく減点しようとは思わない。というのも、以前に試乗したオプションのDCC装着車は、もう少ししなやかだったからだ。魔法の秘薬とはいかないが、かなりの差があり、期待どおりの快適性をもたらしてくれる。

パッシブダンパー車でも、速度を上げれば申し分ない。乗り心地はタイトにコントロールされ、それでいて過敏だったりソワソワ動いたりすることはない。ところが市街地の速度域では、路面の穴開きが硬く不快な衝撃を引き起こす。テストしたのが、ラインナップ中では小さいほうの18インチホイール装着車であったにもかかわらずだ。

パッシブダンパー車は、低速域での乗り心地にわずかな不満が残るものの、アダプティブダンパーを装着すれば改善が見込める。
パッシブダンパー車は、低速域での乗り心地にわずかな不満が残るものの、アダプティブダンパーを装着すれば改善が見込める。    MAX EDLESTON

SE Lグレードには、エルゴシートと銘打ったアップグレード版のシートも装着され、14ウェイ調整やヒーターとベンチレーション、マッサージ機能が備わる。もっと重要なのは、長距離乗っていてもとんでもなく快適だということや、サポートはいいけれど硬すぎないこと、ほぼどんな体型にもフィットできるアジャスト機能があることだ。

車内騒音は113km/hで69dBAで、高速道路ではややノイジー。BMW5シリーズやメルセデスEクラスはこれよりも静かだろうが、そこはプレミアムな価格に伴うものだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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